親指シフトを習得して5年半経ちました。Facebookの過去の投稿見ていたら2013年前の11月9日に始めたことがわかりました。
結論から言えば親指シフトに移行して本当に良かった。その時の自分を褒めてあげたい(笑)
親指シフト導入を決めた理由はスピードもさることながら思考をそのまま入力でき、すごく楽だということ。「指が喋る」という表現がまさにぴったり。すでにローマ字入力で一分間に400タッチを超える速度で入力していたので正直なところ入力のスピードはあまり魅力的な要素ではなく、この「指が喋る」という魅力に惹かれてチャレンジすることにしました。
以前からローマ字入力の場合、子音は2タッチ入力しないといけないのがどうもしっくりこず、かといってひらがな入力はタイプする範囲が広く手に負担がかかります。これを一気に解決できるのが親指シフトということがわかりました。
親指シフトというのは富士通が開発した入力方式で、その名の通り親指2本でシフトキー(任意のキー)を押して入力する方式。ローマ字入力、ひらがな入力とは全く違うので配列はゼロから覚える必要があります。キートップに印字されている文字とは出力される文字は全く関係なくなります。設定で割り当てたシフトキー(私の場合はスペースキーとその右横のかなキー)を押すことにより一つのキーに二つの文字が割り当てられます。
まずはローマ字入力との両立はできないとのことなので会社のPCで使えるかを確認。自宅はMac、会社はWindowsなので対応するアプリが違います。Windowsは「やまぶき」というアプリで動かします。アプリを入れてみたところすんなり動きました。これで自宅も会社も問題なく移行できる環境が整いました。いざ、スタート。
導入当初はかなり苦労しました。ネットで詳しく説明してくれている方々がおられて、ブログなどをそれを参考にしながら必要なアプリをインストールしたのですが思ったように動きません。Facebookグループの中に親指シフトというグループを見つけ、そこで困っている旨を投稿してみたところ「ものくろぼっくす」というサイトを運営されている大東さんからレスがありました。しかしFacebookグループ上では現象をうまく説明できなかったため解決できず…。
ここで頓挫かと思っていたら大東さんから「スカイプできますか」との提案をいただきました。マジで神様に見えました(笑)スカイプでご教授いただいたところ、すんなりタイプできました。親指でシフトキーを押下するタイミングが間違っていたのが原因。この一歩は本当に大きかったです。大東さんにはたいへん感謝しております。
親指シフトは始めるタイミングがとても大事ということも教わりました。移行当初はまともに文字が打てないため仕事が忙しい時に始めると間違いなく挫折するとのこと。始める時期はお盆休み、年末年始、ゴールデンウィークなど仕事が長期間休みの時が理想的なのですがワタクシの場合休みが暦と関係ない業種のため、比較的業務が立て込んでない時期を選びました。
導入当初は親指シフトの配列を印刷した紙をモニターの近くに貼って暗記とタイプをひたすら続けました。
一週間はまともに打てず。
二週間目でなんとか一本指のおじさんと同じぐらいのレベルに。
三週間目になるとだいたいブラインドタッチができるようになったもののカンペがないとどの文字がどこだったかしばしばわからなくなる状態。
一ヶ月経った頃、やっとそれなりに打てるようになりました。
ただ、スピードはいまひとつ。まだまだローマ字入力には勝てない状態。そこからは少しずつ上達していきました。
それから5年半が経ち、今は無意識で何の迷いもなく親指シフトでブランドタッチできます。文字入力のスピードはローマ字入力を超えましたが打鍵のスピードはあまり重要ではありません。ゆったり打っていても速いのが親指シフト。単純計算ではローマ字入力の1.5~2倍以上のスピードで同じ文字数を綴ることができます。
何よりも日本語をいちいちローマ字に変換しなくていいのが本当に楽。これが一番のメリットになります。ローマ字入力の場合「あ」「い」などの母音は1音1タッチですが、「か」「き」などは1音2タッチになります。この変換が煩わしい。脳がいちいち日本語をローマ字に変換しているので疲れます。これは親指シフトにして初めて気づいたのですがそのまま打てると文章を書く過程で思考が妨げられません。本当にスムースに日本語を綴ることができます。
作家や小説家、脚本家などの分野で親指シフターは結構います。有名なところでは著述家、評論家の勝間和代氏、元東京都知事でノンフィクション作家の猪瀬直樹氏、直木賞作家の姫野カオルコ氏、脚本家の中園ミホ氏などなど。
文章をたくさん書く方は必然的に取り入れておられます。Facebook友達の中には何人かおられますが、いわゆる「ブロガー」と呼ばれている方。習得するまでは相当な努力と忍耐が必要ですが乗り越えてしまえば一生使えるので挑戦する価値は十分にあります。ただし導入してから3週間はまともに入力できませんので連休にスタートするか比較的仕事がゆったりしてるときにスタートすることをオススメします。
そのうち脳波から入力できるような時代がくるかもしれませんが、まだまだ先だと思いますので親指シフトにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。導入して3ヶ月経ったら「もっと早く親指シフトにすれば良かった」と思うはず。親指シフトに適したキーボードを紹介しておきます。MacBook Proでも親指シフトできますがやはり外付キーボードは打ちやすい。特に導入当初は打鍵しやすいキーボードで練習すると上達が速いのは間違いありません。なお、東プレのキーボードは最新のものはスペースキーが長すぎて親指シフトには向きませんのでご注意ください。
先日、ライター業の方にお会いした際に親指シフトの話になりました。その方は全く親指シフトの存在をご存知なかったのですが、親指シフトのメリットをお伝えしたらかなり興味を持たれました。毎日数千文字以上文章を書かれるとのことでしたので、強くオススメしておきました。9月上旬から比較的仕事が緩やかになるので、そのタイミングで始めてみたいとのこと。親指シフターが一人でも増えるのは仲間として嬉しい限り。
親指シフトの師匠の大東さんには及びませんが、かなり極めております。導入のお手伝いはできますので、もし興味をもたれた方はご連絡くださいませ。
ほな!おおきに!