今回はGoogleの革新的なツール「NotebookLM」の音声概要機能を使って、倫理法人会の根本である「万人幸福の栞」を音声解説形式にしてみましたので、その経験と成果を皆さんと共有いたします。
最新のAI技術を生活の知恵と組み合わせてみたら、これがすごかった!
NotebookLMの音声概要機能とは?
皆さんはGoogleの「NotebookLM」という便利なAIツールをご存知でしょうか?このツールの「音声概要(Audio Overview)」機能は、2025年4月から日本語を含む50以上の言語に対応するようになり、とてもに便利になりました。
この機能の素晴らしいところは、アップロードした資料をもとにAIが自動で要点を抽出し、男女2人のAIホストによる自然な会話形式でポッドキャストのように再生してくれることです。
まるで実際のラジオ番組のような感覚で、複雑な情報も耳から自然に理解できるようになります。
万人幸福の栞について
「万人幸福の栞」は倫理研究所の創設者である丸山敏雄氏によって1949年(昭和24年)に著された生活の指針。
この栞には「宗教でも、主義でも、学説でもない。実行によって直ちに正しさが証明できる生活の法則である」と明記されており、70年以上経った今でも多くの方に支持されている普遍的な教えが詰まっています。
栞は「序」から始まり、全17条からなる生活の法則が記されています。
例えば
– 第一条「今日は最良の一日、今は無二の好機(日々好日)」
– 第二条「苦難は幸福の門(苦難福門)」
– 第三条「運命は自らまねき、境遇は自ら造る(運命自招)」
など、人生をより豊かに、幸せに生きるための知恵が凝縮されています。
NotebookLMで万人幸福の栞を解説した方法
今回、私はNotebookLMを使って序章から第17条までの「万人幸福の栞」を音声解説形式で作成しました。
具体的な手順は以下の通りです:
1. 資料の準備とアップロード
まず、「万人幸福の栞」の内容をPDF化し、NotebookLMにアップロードしました。
今回は一冊を裁断しドキュメントスキャナでスキャン、PDF化しました。
2. 音声概要のカスタマイズ
NotebookLMの「Audio Overview」機能を選択し、「Customize」ボタンから音声のカスタマイズを行いました。ここで重要だったのは、AIホストに対して具体的な指示を出すことです。
【構成】
1. オープニング:必ず「おはようございます」と二人の挨拶でスタート、今回は「(まるやまとしお氏の著書、ばんにんこうふくのしおりの85ページからの、第十二条 「得るは捨つるにあり」を取り上げて深く掘り下げて語ってください。必ず読み方は第十二条 「うるはすつるにあり」ということを伝える。
2. テキストの一節を読み上げ → リアクション
3. テーマ深掘り(背景/意義/心理描写など)
4. リスナーへの問いかけ
5.最後は必ず「ありがとうございました」で締め、可能な限り長く深く8分を目指して語る【演出】
– 各発言後に0.5秒の無音を入れてメリハリを
– 会話の時間は8分30秒を目指して、可能な限り、深く長く語る、かつわかりやすく
というようなプロンプトを入力しました。
3. 音声概要の生成
カスタマイズを終えたら、「Generate」ボタンをクリックして音声概要を生成しました。
数分後に、男女2人のAIホストによる自然な会話形式の解説が完成。
実際に聴いてみた感想
生成された音声は予想以上に自然で、まるで実際のポッドキャスト番組のような仕上がりでした。
特に印象的だったのは以下の点です:
1.わかりやすさ
難解な内容も対話形式にすることで非常に理解しやすくなっていました。
例えば「第四条 人は鏡、万象はわが師」という抽象的な概念も、AIホストが日常の具体例を交えて説明してくれるため、イメージがしやすくなっています。
2.自然な会話展開
単なる朗読ではなく、「なるほど、それは興味深いですね」「次の条ではさらに発展した考え方が示されています」といった自然な会話の流れで解説が進むため、聴き続けやすい構成になっていました。
3.補足説明の充実
栞の各条の背景にある考え方や、現代社会での活かし方まで踏み込んだ解説がAI同士の対話の中で展開され、単に栞を読むだけでは得られない気づきがありました。
特に効果的だった部分
特に「序」の部分では、「苦しみを喜んで迎え、病気になれば『おめでとう』という時代が来た」という一見理解しづらい概念を、AIホストが丁寧に解説してくれました。
「苦難は幸福の門であり、万人が必ず幸福になれる絶対倫理が現われた」という意味を、現代の視点から捉え直す対話は非常に興味深いものでした。
また、第十条の「働きは最上の喜び(勤労歓喜)」の解説では、現代のワークライフバランスの考え方と照らし合わせながら、「ただ生きているだけでは意味がなく、働いてはじめて生きがいがある」という視点を掘り下げてくれました。
活用のヒント
この音声コンテンツは以下のような場面での活用がおすすめです:
– 通勤・通学時間に聴いて、一日を前向きに始める
– 家事や運動中のBGMとして流して、自然に学びを得る
– 倫理法人会のモーニングセミナー前の予習として活用する
– 音声学習が得意な方の自己啓発教材として
まとめ
GoogleのNotebookLM音声概要機能を使って「万人幸福の栞」を解説する試みは、伝統的な知恵を現代のテクノロジーで再解釈する素晴らしい経験でした。
AIによる対話形式の解説は、文字だけでは伝わりにくい微妙なニュアンスや感情までも表現でき、より深い理解につながります。
ぜひ皆さんも、お時間のあるときにこの音声解説をお聴きいただき、70年以上前に書かれた「万人幸福の栞」の知恵が、現代のAI技術によってどのように新しい命を吹き込まれているかを体験してみてください。
これからも技術と知恵を融合させた新しい学びの形を模索していきたいと思います。皆さんからのご感想やご意見もぜひお聞かせください!
ほな!おおきに!