ノマサラ

今話題の人 安藤忠雄氏の講演会に行ってきた

第34回NOMAビジネス能力開発フォーラム2015の基調講演「関西から世界をつらぬく」建築家安藤忠雄氏の話を大阪まで聴きに行ってきました。

休日を使い、会費、交通費を自腹で払っても聴きたくて。
生き様がとっても魅力的。
直島へ行ってから一層ファンになりました。

安藤忠雄氏は世界に通用するカリスマ建築家ですが有名大学の建築課程を卒業したわけではなく高卒で今の地位を築かれてます。
それでいて東京大学名誉教授、21世紀臨調特別顧問、東日本大震災復興構想会議議長代理、大阪府・大阪市特別顧問ですから。
いやはや、凄い。

講演の冒頭は話題の新国立競技場問題から始まり、大阪人らしく終始笑いを取りつつ為になる話が90分。
あっという間でもっと聴きたかったな。

箇条書きでポイントのみ紹介します。

新国立競技場の選考委員としてザハ案の1,300億円プランは確かに承認した。
その後は物価上昇や材料費の高騰などで1,700億円ぐらいにはなるかもというところまで予想していたが2,500億円を超える案は寝耳に水。
経緯を説明したいから記者会見場を用意してくれと言ったら「頼むから止めてくれ」と言われた。
ではどこかの公園でやりますと言ったらやっと諦めた。
でも会見を開いたらメディアでは安藤忠雄は「他人事で無責任」と悪者みたいに取り上げられていて難儀や。

J-castニュース 新国立競技場、安藤忠雄氏の説明は「まるで他人事」 「お金のことは考えなかったのか」との批判が

膵臓、胆嚢、十二指腸ほかをガンになったため摘出したが元気に過ごしてる。
医者が言うには奇跡やと。
今まで臓器色々摘出してこんな元気な人はおらんらしい。

これからの時代を乗り切るには体力が必要だが今の若い日本人は体力がない。
海外の若者はパワーがある。
自分自身の身体は自分で作るしかない。
私は毎日1万歩歩き、食事は一口60回噛むことを実践している。

都市を魅力的にするのと人を魅力的にするのは一緒のこと。
まずVisionを持って動く。

個人個人が弱い状態で組織は成り立たない。
まずは個人なのに個人中心ではない個性を殺す教育をしてきた。
これでは世界と戦えない。

モットーは広く、浅く、そして深く理解する。 高坂正堯(1934〜1996)

スズキ自動車の鈴木会長は凄まじい見識とエネルギー、行動力の持ち主。
浜松での講演後、まだまだ話を聞き足りないと言われた。
ただ次の予定があるから新幹線に乗らなければならないと言ったら大阪までついてきた。
この行動力が素晴らしい。

いつも物事を考えながら生きていくこと。
とっさの時に対応できるかどうか。

古いものを残しながら新しいものにしていく。
日本は全部一気に壊し過ぎ。
海外は古い建築資産を上手く残しながら都市を進化させている。

今の若い人たちはコンビニ弁当を食べて命を縮めている。
農薬、化学肥料、防腐剤まみれの食事をしてるから寿命は65歳ぐらいだろう。
年金問題はすでに解決している(笑)
世の中便利なだけではいけない。
気をつけるべし。

アイデア次第で人は集まる。
お金がないなら頭で考えてアイデアを出す。
エンツオ・フェラーリなどのデザインをした奥山清行氏。
彼は自分がデザインしたヤンマーのトラクターを世に広めたいと思い御堂筋パレードを考えた。
トラクターの後ろに100台のフェラーリが走るイベントをするとのこと。
これなら見に来る人たくさんいるし話題になるでしょ。

瀬戸内海の直島プロジェクトは森も何もない島からスタート。
ベネッセの福武さんが美術の島にしたいと持ちかけてきてスタート。
彼は直島を世界中の人が集まる島にしたいというVisonを持っていた。
時間かかかったが植樹し素晴らしい島になった。
今では現代美術の島として世界中から観光客が押し寄せる。

情報がないと何も進まない。
いくらネットが発達しても都会と田舎では情報量が全く違う。
だから東京にヒト、モノ、カネが集まる。
情報をたくさん持っている人と付き合いなさい。

私は英語を喋れないが海外で仕事をしていて英語は絶対必要だと感じる。
国際化時代にどう生きていくか。
英語は最低限のスキルになるだろう。

自分の専門分野を強く磨いていく。
そこにしかないモノ、そこにしかない商品、そこにしかないサービスを提供したら絶対負けない。

自分があって、会社がある。
自分が一番大事。
自分を犠牲にしてはならない。

これからのリーダーは責任を持ち、意思決定を早く行うことが重要。
そしてかっこ良くなければならない。

仕事はチームで行う。
一人では何もできない。
以前、ベネトンからの依頼でイタリアのヴェネツィアにチームを作った。
そのチームが今も世界中で仕事をしている。

この人に頼んだら「最高!」と思わせるような人間になること。
そうすれば勝手に人は寄ってくるし仕事もやってくる。

私の事務所は30人。
社員同士でコミュニケーションを取ることは少なく、パソコンに向かってデザインしている。
それで成果を出している
昨今、仕事はほとんど大阪にはない。
東京で7つ、北海道で3つ、海外で40ほど。
完全にグローバル化が進んでいる。

細川護熙氏が主催した永青文庫の「春画展」は毎日3,000人以上が訪れ3ヶ月で25万人を超える。今までほとんど来なかった場所が一変した。

アイデアを持ち勇気を持って推し進めれば人は集まる。
子どもには勇気と目標と持たせて健康に育てる。

仕事を通じて社会に何を提供できるかを考える。
働く環境はとても大切。
勉強も大事、そして何よりも行動が大事。

 

 

講演が終わり、質問コーナーで質問をしました。

ドキドキしながら質問しました。

この人最高!と思われるようになるためにはどうすればいいでしょうかと。

安藤忠雄氏の答えは
「勉強しなさい、本を読みなさい、そのための時間を作りなさい」
でした。

明日から改めて精進します。
まずはいただいた著書「安藤忠雄 仕事をつくる」を読みます。
日経新聞の私の履歴書をまとめた一冊。
今月はとても良い本に巡りあえています。

今度は家族と両親を連れて直島に行きます。
これが私の目標!

ほな!

モバイルバージョンを終了