クリスマス・イブの21時から放送された『NHKスペシャル 私たちのこれから「#長時間労働」』。電通の高橋まつりさんが命を断って丸1年ということでこのタイミングで放映されました。クリスマス・イブにこんな番組を放送しなければならないほど今の日本は瀬戸際まで来ています。こういう番組が放映されるようになったのは少し進歩したのでしょうか。でも海外から見たら日本人の働き方は狂気の沙汰だと思います。
番組紹介
若者を中心に相次ぐ過労自殺などを受けて、改めて是正が求められる長時間労働。解消を阻む壁は何?具体的な対策は?今度こそ本当に解消するために…徹底討論で探る!
多種、多様なパネリストから様々な意見が出て納得できる意見もあれば全く今の時代にあっていない的外れな意見もありました。長時間労働を解消するにはやはり仕組みと意識が大切。ただし、これは現場で働く人達だけではどうにも変わりません。トップが急に「早く帰れ!!」と言ったところで求める業務内容が変わっていなければ持ち帰って仕事をするか、放棄するかのどちらかになります。
まずは必要性のない会議、どうでもいい資料の作成など無駄な業務がないかを洗い出し徹底して排除すること。ただし、これは上司が率先して改革しないと部下は「ノー!」と言えません。また的確な業務指示を出すことも重要。トップが「これはダメだ!、あれはダメだ!」と言うだけで具体的な改善策を提示しないと業務は増える一方。
長時間労働をしても何もいい事はありません。一時は残業代が増えますが、長い目でみたら絶対マイナスになります。業務内容にもよりますが、每日1分1秒を真剣に働いていて月の残業が50時間を超えたら間違いなく健康と精神に影響がでます。若いうちはまだ身体は無理が効きますが、40代を過ぎたら身体がついていきません。
身体がSOSを訴えた時に、それに耳を傾けて休める勇気のある方はごく僅かではないでしょうか。多くの方はそのSOSに蓋をして突然倒れたり命を絶ったりしていまいます。そうなる前に健全な社会にしていかなければなりません。
番組内でも一番視聴者の「気になる!」ポイントが高かった24時間営業について。小売業の深夜営業や飲食チェーン店の24時間営業は必要でしょうか。そんなに利便性を求めなければならないのでしょうか。確かに夜遅くまで店が開いていたら便利かもしれませんが違う時間に行けばいいだけのこと。みんなが遅くまで働くから店舗も遅くまで開けているだけではないでしょうか。
これから日本はどんどん人口が減り働く人口も減ります。人口オーナス期に入った日本では長時間労働をして経済を活性化することはできません。一人あたりの生産性は先進国中27位とほぼ最下位。短時間で成果をださなければ、先進国でいることも難しくなってきます。
おそらく、ここ数年が勝負になります。長時間労働をしていた団塊の世代がほぼ抜けたこれからが最後のチャンス。ここで変わらなければ日本は経済大国として今後君臨することはできません。働く人全員が意識を持って長時間労働をやめなければ明る将来はやってこないでしょう。こういった番組や情報をシェアして少しでも多くの人が早く帰って家族と過ごす時間を増やせれば日本はもっといい国になります。
命より大切な仕事はありません。健康を害する前に働き方改革に本気で取り組みませんか?
ほな!