念願だった小室淑恵氏の講演会「経営戦略としての働き方改革」を聴いてきた

以前から一度ライブで講演を聴きたいと思い続けていた株式会社ワーク・ライフバランス社長の小室淑恵氏の講演会に参加することができました。中部産業連盟主催ということもありウインクあいちの大ホールが満席で人気のほどがうかがえます。ちなみに講演料は女性の経営者としてはトップクラスで100万円以上と言われています。年間200本以上の講演をしていると仰っていたので、講演料だけで年収2億円、いやはや素晴らしい。


※講演は撮影禁止だったので画像は株式会社ワーク・ライフバランスのサイトより

今回のテーマは「経営戦略としての働き方改革」ということで、今までの著書や講演動画で話されていることと大きくは違いません。ただ実際にライブで聴くのとYOUTUBEで聴くのとでは気持ちの入り方が違います。

 

80分ほどの講演でしたのでポイントだけ、かいつまんで紹介します。

人口ボーナス期は老人が少なく社会保障費がほとんど要らないためお金が余りインフラなどに投資できるため何をしても経済が発展する。これがいわゆる高度経済成長時代。

今、日本が置かれている人口オーナス期は老人の社会保障費が増えるため、若者への負担が大きくなり税負担が増える。一度人口ボーナス期が終わると二度と来ることはない。日本では90年代に人口ボーナス期が終わり、人口オーナス期に突入。「オーナス」とは重荷、負担という意味。典型的な問題は労働力人口の減少・働く世代が引退世代を支える社会保障制度の維持が困難なこと。

日本は少子化対策に失敗したため、急激に深刻な状態に陥っている。これからどの国も経験したことがない人口急減が始まる。中国も人口オーナス期に突入しているが、少子化対策を行っている。日本は中国より対策が20年遅く、深刻な状況。

人口ボーナス期は何をやっても経済は発展し、売上は右肩上がりのラッキータイムであった。これからの人口オーナス期からが本当の力が試される。

日本は女性活用が全く進んでないが教育はしっかり受けているため、経済に組み込めば労働力人口として活躍でき、大きく貢献する。

少子化対策としては夫婦共働きしながら、二人以上の子どもを持つことが重要。長時間労働と少子化対策は繋がっている。長時間労働を止めれば出生人数は確実に増える。

結婚してない人や子どもがいない家庭に子どもを産みましょうと言うより一人産んだ夫婦に二人目、三人目を産めるような政策が最も効果的。結婚してない人に「まだ結婚しないの?」とか子どもがいない人に「子どもはまだ?」というのは場合によってはハラスメントになるので、すで子どもがいる家庭を優遇した方がいい。

一人目が生まれた時に夫が家事・育児に参画しないと第二子以降が生まれないということがデータでわかっている。少子化対策と女性活躍に有効なのは「男性の働き方改革」であり、いかに長時間労働を是正するかが鍵。

日本の労働環境は異常である。世界の労働規約と比べても労働者にとって厳しい内容である。海外ではいきなり住居の異動を伴う転勤させられることはあり得ない。

人口ボーナス期に発展しやすい働き方は
●なるべく男性が働く
●なるべく長時間働く
●なるべく同じ条件の人を揃える

日本は人口ボーナス期が終わっているにも関わらず、高度経済成長時代の成功体験を引きずってそのままの構造から脱却できないないことが大きな問題。

人口オーナス期に発展しやすい働き方は
●なるべく男女ともに働く
●なるべく短時間で働く
●なるべく違う条件の人を揃える

これに気づいて構成を変えた企業がこれから生き残る。ZOZOのようなIT企業が発展して儲かっているのは、人口オーナス期にあった社員構成にしてるからという要因もありそう。

301人以上の企業は2016年4月から女性活躍推進法が義務化されており、いい人材を採れる企業とそうでない企業の二極化が起きている。見える化されたことにより、女性管理職比率や残業時間がわかるようになった。最近の優秀な学生はこれを参考にして会社を選んでいる。これから優秀な「人財」を雇おうと思ったら、こういった項目の数値を良くしていかないといけない。

イノベーションを起こすには残業を止めて、有給休暇を取り、社外へ出ること。社外で得た経験を持ち帰って活かすことが重要になってくる。社内でどれだけ長時間働いてもイノベーションは起きない。そして、多様な価値観がフラットな組織で話し合う場所がないとイノベーションは起こらない。

今後は育児離職より介護離職が上回る。すでに某建設会社では育児より介護をする社員の割合が多くなっており、他の企業でも同じような状況がやってくる。

残業をなくすポイントは「仕事の属人化」を排除すること。仕事を見える化し、業務の手伝いができるような状況にしておかなくてはならない。

企業で働き方改革を進める手順の落とし穴がある。

ありがちなのは
1.女性の積極採用
2.休業・時短を経て継続就業できる制度
3.長時間残業の是正
4.評価の見直し「成果主義」の定義修正

の順で改革しようとするが、これは間違いであり、4→3→2→1の順で取り組むことが重要。

Googleなどの先進企業で調査した結果、生産性が高いチームの共通点は心理的安全性が高いことである。何でも言い合える環境にある職場は生産性が高く、逆に意見を言いづらい職場は生産性が低い。

これからの人生100年の時代はワークライフバランスを実践して自己研鑽に励むことが重要になってくる。
自分の評価者は会社ではなく家族と地域社会への貢献である。定年してからでは遅いので早い段階から家庭や地域社会に貢献しておかなくてはならない。

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ワークとライフは相乗効果をもたらすものであり、私生活が充実すれば、人脈・アイデア・スキルが得られて結果的に仕事の質と効率が高まります。ワーク・ライフバランスに積極的に取り組み充実した人生を作っていきましょう!

今回の講演を聴いたみなさんが、内容をしっかり把握して実践して周りに波及して、人生を楽しく過ごせるようになることを願っています。

小室淑恵氏の動画リンク集

 

小室淑恵氏の著書の紹介

 

ほな!おおきに!