先日、携帯電話に1件の留守番電話が入っていました。
「東京の出版社でカンパニータンクの長島と申します。雑誌のインタビュー企画の件でお電話しました。今回タレントの水野裕子さんがレポーターになって、愛知の会社の経営者の方をインタビューで回っていく企画を組んでおります。今週の金曜日、30〜40分くらいご都合つければと思いご連絡しました」
一見すると、有名タレントが取材に来てくれる!と思わず喜んでしまいそうな内容です。
でも、ちょっと待って。
「カンパニータンク」とは何者か?
今回電話をかけてきた「カンパニータンク」は、Challenge+(チャレンジプラス)(https://www.challenge-plus.jp/)という雑誌・Webメディアを運営する企業。
「一歩を踏み出したい人へ、挑戦する経営者の声を届ける」をコンセプトに掲げ、経営者インタビューを雑誌やWebに掲載するサービスを展開しています。
掲載メリットとして「Amazon等でのWeb販売による認知度アップ」「創業の思いや事業ビジョンの再認識」「社内モチベーションアップ」などを謳っています。
サービス自体は違法ではありません。
ただし、問題なのはその営業手法です。
調べてわかった「取材商法」の実態
ネットで「カンパニータンク」と調べると「悪質」などの検索キーワードがでてきて、取材商法という手口としての報告が多数見つかります。
取材商法の流れ(典型パターン)
- 「タレントが取材に来る企画があります」と突然電話
- 「無料です」「掲載料はかかりません」と匂わせる
- 実際に取材・撮影を実施
- 後から「インタビュアーの謝礼・肖像権含め、取材企業さまに6万円〜10万円程度をご負担いただきます」と請求
- 断りにくい雰囲気を作って契約させる
詐欺ではないため法的にはグレーゾーン。でも限りなく詐欺に近いビジネスと言わざるを得ません。
実際、「最後まで費用がかかることを明言しなかった」「即断即決を求められた」という声が複数確認されています。
巧みなタイミング設定に要注意
今回の電話で特に気になったのが「今週の金曜日」という設定です。
電話があったのは水曜日。つまり、2日後に迫ったスケジュールで提案してきています。
- 「急いで決めないといけない」という心理的プレッシャー
- 「断るかどうか考える時間を与えない」狙い
- ビジネスパーソンの「今週はもう無理」という断り口上を封じる
典型的な急かし営業のテクニックです。
なぜ経営者が狙われるのか
- 知名度を上げたいという心理につけ込みやすい
- タレントの名前で信頼感を演出できる
- 法人登記情報から電話番号を入手できる
- 「代表取締役」という肩書きへの承認欲求を刺激できる
設立間もない会社は、登記情報が公開されたタイミングで一斉に営業リストに載るケースがあります。特に独立・起業したての経営者は要注意です。
取材商法を見抜く3つのチェックポイント
① 急いで日程を押さえようとする
→「今週」「明日」など短期設定は警戒信号
② 費用の説明が曖昧
→「まずお話を」「詳しくは会ってから」は危険ワード
③ 有名人・タレントの名前を使う
→権威性を借りて判断力を鈍らせる典型手法
対処法:丁重にお断りするだけでOK
- 折り返し電話はしない(興味がなければスルーが最善)
- もし話してしまった場合は「社内で検討します」と伝えて保留
- 絶対に即決しない・その場でサインしない
- 「費用は一切かかりませんか?」と明確に確認する
iPhoneのスクリーニング機能を使おう!不審電話を事前にブロック
今回のような営業電話・迷惑電話を防ぐ最強の武器が、iPhoneに搭載されたスクリーニング機能です。設定しておけば、知らない番号からの電話をAIが自動で対応してくれます。
① 不明な発信者を消音にする(iOS標準機能)
電話帳に登録されていない番号の着信を自動で消音(サイレント着信)にする設定です。
設定手順
「設定」アプリ →「電話」→「不明な発信者を消音」をオン
これだけで、登録外の番号からの着信はサイレントになり、留守電に転送されます。重要な電話は折り返せばOKです。
② 通話スクリーニング機能(iOS 18以降)
最新のiOSでは、AIが着信をリアルタイムで判断し、相手に用件を聞いてくれるスクリーニング機能が搭載されています。
設定手順
「設定」→「電話」→「着信をスクリーニング」→「通話の理由を尋ねる」を選択
相手が用件を話している内容がリアルタイムでテキスト表示されるため、出るかどうかを確認してから応答できます。
③ 特定の番号を着信拒否する
しつこく電話してくる番号はブロックもできます。
設定手順
「電話」アプリ →「履歴」→ 着信拒否したい番号をタップ →「この発信者を着信拒否」を選択
まとめ
独立・起業した経営者やフリーランスは、SNSやブログで積極的に発信しているため、営業リストに載りやすい状況にあります。
「取材してもらえる=認められた」という感覚になりやすいのは人間として自然なこと。でも、そこにつけ込んでくるビジネスがあることを知っておくだけで、冷静に対応できます。
また、iPhoneのスクリーニング機能を活用すれば、このような電話に悩まされることも大幅に減ります。ぜひ設定してみてください。
今回の体験が、同じように電話を受けた方の参考になれば幸いです。
ほな!おおきに!
