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人生100年時代のバイブルに出会った!書評「ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術」黒田悠介著

先日、美崎栄一郎さんが毎日12時から開催されているclubhouseのルームに「ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術」の著者である黒田さんが参加されていました。プロフィールを見てすごく魅力的な方で、本がまもなく発売とのこと。Amazonで本の概要を見たところ「ビビッ」と来たので即座にポチりました。

そして翌朝、7時30分からZoomでこの本のオンラインセミナーがあり参加しました。内容が興味のあることばかりで今までモヤっとしていたことを体系的に説明されており本が届くのを心待ちにしていました。

2月22日の発売日の夜にAmazonから届き、早速読み始めました。ワタクシ自身、今の会社に入社して25年が経ち、そろそろキャリアの転換を考えるようになりました。入社して以来、ほぼ楽しく仕事できていたので特に転職を考えたことはなかったのですが、コロナ禍によって意識が変わりました。


コ口ナが落ち着いて元通りの生活に戻った時に、売上や業績が元通りになる業態もあれば絶対に元には戻らない業態もあります。一例を上げると航空業界、鉄道業界は沈んだままになります。

出張をせずともオンラインでほとんどの仕事が済むことがわかってしまった以上、無駄な経費と時間をかけて移動することはほぼ無くなります。どうしても現地に赴くことが必要な場合もありますが、今までのようなダイヤ構成で新幹線や飛行機がほぼ満席というようなことは無くなるでしょう。

居酒屋などの飲食店は雰囲気が良く美味しい店だけが残り、空腹を満たすためや集まって話すことが目的の店は淘汰されます。また、ワタクシが勤務している百貨店業界もインバウンドが回復したとしても厳しい状態が続くことが予想されます。

こういった状況になったこともありますが自分自身のキャリア再考については本当に偶然で片付けられないような形で色々情報が舞い込んできました。本書「ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術」もそのうちのひとつ。

前置きが長くなりましたが「ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術」について紹介します。5,000文字近い分量になりましたので、お時間のあるときにゆっくりどうぞ。

結論から言えば「社会人はもちろん、学生も絶対に読んでおきたい一冊」とういことになります。地の時代から風の時代に入った今、人生というゲームのルールが変わりました。少し前からその兆候はありましたが、今年それが一気にやってきます。勘のいい人たちはおそらく近いうちに「キャリアの転換」をしていくことでしょう。

その際に重要なのは「蓄積」と「偶然」。ワタクシの場合もまさにこの通りで本を読み始めて9ページ目で赤べこのようにウンウンと頷いてしまいました。本のタイトルである「ライフピボット」とは過去の経験による蓄積を足場にして着実に新しいキャリアへと一歩踏み出す考え方。

ライフピボットに必要な蓄積は「価値を提供できるスキルセット」「広く多様な人的ネットワーク」「経験によるリアルの自己理解」の3つになります。

価値を提供できるスキルセットについて

「価値を提供できるスキルセット」をさらに分解すると「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチャルスキル」の3つに分かれます。詳細は本を読んでいただければと思いますが、いかに自分のスキルを必要な人に提供できるかが鍵になります。

テクニカルスキルについてはよく1万時間経験すれば大抵の場合、その道のプロフェッショナルになれると言われています。

あなた自身が好きなこと・得意なことで1万時間を超えて経験したスキルであれば、おそらくその分野で活躍できるスキルになっているのではないでしょうか。それらが複数あって掛け算できればレア人財となり各方面から引っ張りだこになります。ただし、誰もができるようなことが複数あってもあまり役に立ちません。100人にひとりのスキルが3つあれば百万分の一のレア人財となり重宝されます

ワタクシの場合は本業だと催事運営で培ったイベント企画、取引先交渉、バイイング、マーチャンダイジング、SNSマーケティング、広報、モノをよりよく魅せて売れるようにするコンサルティングなどが1万時間を超えています。プライベートでは写真撮影、ライティング、WordPressなどWebやITに関するスキルなどが1万時間を超えています。これらを掛け合わせればかなりのレア人財になれそうな気がしています。

スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業スピーチで経験の蓄積を「Connect The Dots」という言葉で表現しました。ジョブズは「将来を見据えて点(経験)をつなぐことはできません。あとで振り返ってつなぐことができるだけです」と言っており、まさにその通りだと実感しています。

その時は仕事に直接必要がないスキルであっても自己研鑽しておけばいつか役立つことがあるかもしれません。常に様々なことにアンテナを立てて、学んでおけばいつか活かせる時が来ます。一昨年、始めたゴルフもそのうちのひとつになるかもしれません。

 

人的ネットワークについて

広く多様な人的ネットワークについては会社と自宅の往復だけでは構築されません。様々なセミナーやイベント、勉強会に参加したり、趣味の合う友人と繋がったりすることにより少しずつ広がっていきます。短時間で人的ネットワークを構築する方法は自分でセミナーや勉強会を主催すること。参加者とは全く違った視点を持つことができますし、ネットワークも強固になります。

ワタクシ自身、iPhoneの使い方について学びあう「iPhone朝食会」、手品を使ってコミュニケーション力をアップされる「マジック(手品)朝食会」、著者を招いて寿司でなく著者が席をまわる「築地朝食会@名古屋」などを主催していました。

また様々なセミナーやオンラインサロンにも参加して常に学ぶことを続けています。昨年の4月からはベストセラー作家でコンサルタントの美崎栄一郎さんのオンラインサロン「空の塾」に入会して毎晩21時からZoomで参加しています。すでに300回以上参加し何度か登壇もいたしました。

こういった地道な活動により「信用」と「信頼」が蓄積されていきます。本書では「信用」と「信頼」の違いについても言及されています。「信用」は単方向で客観的な評価、「信頼」は双方向で主観的な関係ということになります。

価値提供によって信用情報を貯め、共同作業によって信頼関係を築くことで人的ネットワークが広がっていきます。生活や人生の役に立つ一次情報を「ノマサラ」で発信しているのも人的ネットワークを広げる一環になります。

経験によるリアルな自己理解について

自己理解はライフピボットの道しるべであり、定期的に振り返り、記録しておくことが重要になります。好きなこと、嫌いなことを把握し、感情の動きを観察して自分の嗜好性を知っておきましょう。また仕事や趣味などに意味を見出したり、思考の動きを観察したりして自分の価値観をしっかりと把握しておきましょう。


さらに蓄積のために行うアクションとして6つ挙げられています。

「新しい人に出会う」アクション

1.ビジネスマッチングサービスを利用すること。
2.発信し続けること。

「新しい場に出向く」アクション

3.イベントに登壇・主催する
4.コミュニティに参加する・主宰する

「新しい機会を生む」アクション

5.ギグワークをする
6.ギブワーク(無償で仕事をする)

それぞれ1.3.5は即効性があり、2.4.6は時間がかかりますがジワジワ効いてきます。それぞれ特性を生かして同時並行的に行動していけば確実に3つの蓄積が貯まっていきます。この章ではプロフィールについての重要性が説かれており、これがとても参考になりました。早速、見直しをしようと思っています。

 

アクションのすべてに通底する3つの行動原理

これらのアクションの全てに通底する3つの行動原理として「やってみよう」「改善しよう」「ギブしよう」があります。

やってみよう

やる前に悩むより「やってから考える」ぐらいでOK。日本は完璧主義が蔓延しておりますが海外ではとりあえずベータ版を出して、そこからアップデートしていくという考え方が主流。量とスピードでは太刀打ちできません。まずは小さな行動から変えてみましょう。とにかく行動することで、よりポジティブな偶然が舞い込みやすくなります。

 

改善しよう

上記のやってみようにも繋がりますが、とりあえずやってみて小さな改善を積み重ね、振り返りをすることでどんどん良くなっていきます。ラーニングゾーンで改善を重ねることで前述の3つの蓄積を貯めやすくなります。

 

ギブしよう

見返りを求めず自分からギブすることが重要になります。与えれば与えられるというのが宇宙の法則。見返りを求めなければ利子がついて返ってきます。自分にとっては当たり前で些細なことでも相手にとっては大きな意味を持つこともたくさんあります。

 

この「3つの行動原理」によって「3つの蓄積」が貯まり、それによて「3つの行動原理」が強化されていきます。両者はループしています。そして、そもそも「3つの蓄積」と「ライフピボット」もまたループしています。これらのループを止めない限り、いつでも何度でも軽やかにピボットすることができます。

ワタクシ自身、今までの行動を振り返ってみたらそれぞれボリュームの大小はありますが、この6つのアクションをすべて実践していました。今後も続けていき、蓄積していきます。

巻末には実際にライフピボットを実践されている方々のインタビューが掲載されており、これからライフピボットを考えている人にはとても有益な情報が得られます。

ライフピボットという考え方は生涯使える一貫したコンセプトであり、重要なことは、この考え方をアクションに落とし込むこと。すぐには効果は見えないかもしれませんが小さな行動の積み重ねが1年後には大きな違いになることは間違いありません。

すでに6つのアクションを実践しているワタクシには今、「偶然」では説明できないような出来事が多発しています。「引き寄せの法則」かと思っていましたが、このライフピボットを読んで、今の状況を完全に理解することができました。腹落ちすることばかりで今までモヤッとしていたことが体系的に説明されていて超スッキリしました。

人生100年時代を迎え、定年はおそらく70歳を超えるようになります。自営業であればもっと働けることでしょう。そうなると50歳でもまだ折り返し地点でしかありません。コ口ナによりどんな大企業でも終身雇用は終焉を迎えたということに多くの方が気づきました。

そして世の中の流れは「土の時代(地の時代)」から「風の時代」に変わり、ライフピボットの考え方が主流になることは疑いの余地がありません。しがみつく人生に幸せはなく、動き続ける人生にこそ幸せがあります。

黒田悠介さんの「ライフピボット いつだってやり直せる」はそれに早めに気づける素晴らしい本なので万人に超絶オススメいたします。最近読んだ本の中では最も役に立つ有益な情報がてんこ盛りで人生のバイブルになりました。ぜひ、手にとって読んでみてください!

ほな!おおきに!

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