ノマサラ

知っている人だけが悲劇を避けられる!書評「2040年の未来予測」成毛眞著

ワタクシがFacebookでフォローしている数少ない一人が元日本マイクロソフト社長の成毛眞氏。Facebookの投稿は吟味されており、とても参考になることが多く必ずチェックしています。先日、「2040年の未来予測」とほぼ同じ時期に出版された「バズる書き方」を読みましたが、こちらも物書きにとってはとても参考になる内容でブロガーやライターはもちろん、SNSなどで発信することが重要になってくる現代人にとっては必読の一冊。

成毛氏曰く、Facebookの投稿は投稿後も何度も推敲しているとのこと。そこまでするからこそ、文章が面白くて読みやすくフォロワーが4.5万人もいるのでしょう。またオススメされる商品もハズレがなく結構な頻度で購入しています。

その成毛眞氏の最新刊「2040年の未来予測」は今後20年間で起こり得る出来事をテクノロジー、経済、年金、税金、医療、衣食住、天災などの分野にわけて書かれています。人口動態統計から予測している項目も多く、おそらく20年後にはほぼ間違いなく予測は「事実」になります。

 

 

この「2040年の未来予測」では明確に予測できてわかることとわからないことを明確に分けており、確実に予測できることに焦点を絞って書かれているためとてもわかりやすくイメージできます。

正直、これからの日本は明るい話題はほぼありません。少子高齢化により経済は停滞し、国はどんどん貧しくなり、その上、気候変動により毎年のように災害が起こり各地に甚大な被害をもたらします。さらに南海トラフ大地震や富士山の噴火などで都市が壊滅する可能性があります。

これらを解決できる一筋の光はテクノロジーの進歩による改善ということですが、過度な期待は禁物でしょう。「この本を読んでいる人は国を忘れてこれからの時代をどうやって生き残るのかを考えるべきだ。どうすれば幸せな人生を遅れるかに全エネルギーを注ぐのをオススメする」と成毛氏は語っています。

2040年の未来予測」を読んで悲観的になるのではなく、どうやったらリスクを軽減できるかを考えて実践してはじめてこの本が役に立ちます。一例を上げるのであれば

・住居は一部の地域を除いて価値がどんどん下がるので絶対に家は買わず賃貸で暮らす
・テレビ局(とくに地方局)、新聞社、地銀はまもなく絶滅するので子どもが就職すると言ったら全力で止める
・生命保険はほぼ不要なので今すぐ見直す
・住まいを探す場合はハザードマップで浸水するような地域でないか確認する

などなど…。

浸水被害が起こる前に自宅周辺のハザードマップを確認しておこう!


 

薬は効能を知っているだけでは治りません。飲んではじめて効果が現れます。本も一緒で読んだ上で実践してはじめて効果が現れます。ここに書かれていることを知ることも重要ですが、ひとつでも実践すればリスクを軽減できます。

この「2040年の未来予測」はできるだけ多くの人に読んで欲しい。そうすれば悲劇を避けられる人が増えて少しでも世の中が平和になるはず…。たった1,870円でこれだけの情報を知ることができる本はマジで素晴らしい!

2040年の未来予測」目次

第1章 テクノロジーの進歩だけが未来を明るくする
新しいテクノロジーが登場したとき、人間はその普及に反対する
空飛ぶクルマも2040年には可能になる
中国と監視カメラと個人データ
日本の過疎化を救うのは5Gでの診療
ゲノム編集技術で難病の治療に光が見える
再生医療がパーキンソン病やアルツハイマー病を治すかも
風力発電に向かない日本の地形

第2章 あなたの不幸に直結する未来の経済ーー年金、税金、医療費
国の財源は、私たちの社会保険料からまかなうしかない
すべての問題は、高齢者が増えること
70歳まで働くなら、今と同じ額の年金はもらえる
日本のGDPはお先まっくらなのか
これからの時代はテクノロジーよりも政治が株価を決める

第3章 衣・食・住を考えながら、未来を予測する力をつける
遺伝子編集した魚を食べないともうもたない
マンションの価値は下がる
日本では学歴の意味がなくなる
貧しくなる日本にシェアリングは不可欠

第4章 天災は必ず起こる
南海トラフ地震の際は、日本中で地震が連動して起こる可能性が高い
温暖化によって戦争が起こる
「水」が最も希少な資源になる

 

なお「中田敦彦のYouTube大学 」のエクストリーム現代社会として「2040年の未来予測」を取り上げておりほぼ完璧な解説をしておられますので、読書が苦手な方はこちらをオススメいたします。「2040年の未来予測」をすでに読んだ方も復習がてらぜひ観てくださいませ。いやはや、あっちゃん、すごいわ。

 

ほな!おおきに!

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