書評「荒木飛呂彦の漫画術」 荒木飛呂彦著







先日、図書館の「本日返却された本」の中にこの「荒木飛呂彦の漫画術」が置いてあり借りてきました。図書館の「本日返却された本」のコーナーには本屋やAmazonではまず見つからない本と出会えます。

 

荒木飛呂彦氏といえば何と言ってもジョジョの奇妙な冒険が有名。最初から天才だったのかと思っていましたが、この本を読んで、もちろん才能もあるのでしょうが、きちんとした理論があってジョジョの奇妙な冒険が生まれたことがわかりました。自分の書いた漫画が認められなかった時代、どうしたら読んでくれる漫画が描けるのかを考えた末に辿り着いたテクニックが惜しげなく紹介されています。

 

荒木飛呂彦氏はこれから漫画家になる人のためにこの本を書いたとのこと。ただし、漫画家だけでなはく、ブロガーやマーケッターにも通じることがたくさん書かれていたので紹介します。

基本四大構造

漫画を描く時に常に頭に入れておくべきことは基本四大構造と呼ぶ図式。重要な順は
1.キャラクター
2.ストーリー
3.世界観
4.テーマ

これはブログでも同様で、重要な順は漫画とは違ってくるような気はしますが、テーマ、世界観、ストーリー、キャラクターは重要な要素になってきます。

 

ストーリー作りの鉄則

「起承転結」
漫画に限らず、小説でも映画でも、名作と呼ばれるものには必ず人を魅了してやまない普遍的なストーリー展開があるわけですが最初の基本は「起承転結」に尽きます。

これは文章でも同様で筆者のブログもできる限り起承転結で読みやすく書くよう心がけています。いつもそうなっているとは限りませんが…。

 

「売れるテーマ」から考えるのは間違い

「テーマ」はあくまで自分の人生に沿っていることが重要。「テーマ」を決める時に絶対やってはいけないのは、自分ではたいして興味がないのに、世間に合わせて「テーマ」をせっているするやり方。これもブログや商売と同様ですが、売れているからと好きでもなく興味もないのに手を出すと、それが終わった時にどうにもならなくなります。自分が好きで興味のあることをテーマにしなければ、いいものはできません。

 

アイデアは尽きない

アイデアが尽きるのではなく、自分の興味が尽きるからアイデアがなくなるのだと思います。よいアイデアは、自分の人生や生活に密着しているのですから、興味がなくなってしまえば生まれなくなります。逆に、常に何かに興味を持つことができて、周囲の出来事に素直に反応できるアンテナを持ち続けられるのであれば「アイデアが尽きる」ということはないはず。
これもまさにビジネスやブログも同様でいかに色々なことに興味を持つか、それに尽きます。今の時代はSNSなどでも様々な情報が手に入りますが、やはり自分の目で確かめて体感することが重要ではないでしょうか。

この他にもクリエイティブな仕事をするためには重要なポイントが色々書かれております。漫画家になりたい方はもちろん、そうでない方にもオススメの一冊。特にブロガーの方には参考になることがたくさん書かれていますので必読の一冊。秋の夜長にいかがでしょうか。

 

ほな!