書評「残業ゼロがすべてを解決する」小山昇著







人生の師匠で愛知の文具王でもあるフミヒロさんがオススメされていた「残業ゼロがすべてを解決する」。最近は特設コーナーが作られている書店が増えており読んだ方も多いのではないでしょうか。

株式会社武蔵野の社長である小山昇氏がいかに売上・利益を減らさず増やしながら残業を減らしたかのノウハウが紹介されています。現在小山昇社長はこのノウハウを600社の会員企業に指導している他、全国各地で年間240回講演されております。また1日36万円のカバン持ちプログラムは70人/年待ちの人気となっています。

本著では残業がいかに「悪」であるか、減らせばどんなメリットがあるかが書かれています。経営は「環境適応業」であり、これからの時代、長時間労働しても何一ついいことはありません。

残業を減らさなければいけない理由は4つあります。

1.消費税増税による雇用・採用の変化
2.新卒社員のトレンドの変化
3.「月45時間以上」の残業は法令違反
4.社員の「健康」を重視する機運

本当に業務が大量にあって残業せざるを得ない人は実は一握り。それさえも上司のマネジメント力がないことに起因することが大半。ダラダラと会社に残ってしまう理由は4つあります。

1.既婚男性は「残業」を理由に家に帰らない
2.独身社員は、さびしい思いをしない
3.同僚に話しかけられて集中できない
4.上司が「帰りにくい雰囲気」を作っている

筆者は先日異動になり、今の職場は業務量が適正になったのと、特定の人物を除いて上記4つの状況がないため、ほぼ残業なしで帰れるようになりました。通勤時間も大幅に減ったため每日3時間ほど自由な時間が増えて家族と触れあったり、本を読んだり、映画を見たり、運動したりする時間が増えました。

ただし、残業代がなくなったため収入は減りました。ここにも残業が無くならない理由があります。残業代が生活費となってしまっているため、仕事がなくてもダラダラ残って残業代を稼ぐ人が少なからずいます。これを解消するには残業をしなかった人には賞与を増額するか、基本給の金額を上げるベースアップをすればOKなのですが、実際に踏み切るには勇気がいります。小山社長はこれを実践し、売上も利益も落とさず残業を大幅に減らすことに成功しました。

巻末に本著で紹介されている残業を減らすことに成功した32社の社長が挙げた「残業を減らすために大切なこと」の中で最も多かったトップ5が掲載されておりましたので紹介します。

「残業ゼロ」を実現する5つの秘策

1.社長が強い「決意」を示す
2.退社時間を「チェック」する
3.「終わりの時間」を決める
4.価値観を共有する
5.整理・整頓をする

 

まさにこの通りだと思います。これを実践すれば確実に残業は減ります。特に整理・整頓をすることは時間削減に直結します。筆者自身、小山社長の取り組みをパクって机の引き出しを絶対乱れないようにしました。

机の引き出しをクッションシートで整理して効率UP!

 

これで頻繁に使う文房具を探す時間がなくなり每日少しずつではありますが時間短縮され、月単位でみれば、かなりの時間短縮になっています。先日、いつもの場所に置いてあるハサミがなくなっていて、探していたら近くの席の人が勝手に使って自分の机にしまいこんでいるということがありました。これもしっかり整理していたからすぐにハサミが無いことがわかりましたが、そうでなければしばらく見つからず、探す時間を無駄に使っていたことでしょう。この机の整理法は本当にオススメなので実践してみてはいかがでしょうか。

残業ゼロがすべてを解決する」は経営者はもちろん、自営業の方、サラリーマンをはじめ社会人は読んでいて損はないオススメの一冊。これを読んで残業を減らして楽しい人生を歩みましょう!

ほな!