世の中には様々な業種があります。売上が右肩上がりの業種もあれば、年々減少し続けている業種もあります。また右肩上がりとは言ってもまだまだ市場規模が小さく対抗する業種とは大きな開きのあるようなジャンルもあれば、すでに規模も大きくなり既存の市場規模を上回るようなものまで多種多様。それら多種多様な業種の売上規模と売上推移がグラフでひと目でわかる素晴らしいサイトがあります。それが今回紹介する「市場規模トレンド」。いくつあるかわからないほど多種多様な市場があり、同時に20個まで選択できます。グラフを重ねて比べることができますので、規模と推移を比較するのにとても便利。
こちらは百貨店の売上規模のグラフ。残念ながら右肩下がりがずっと続いており、今後も続くことが予想されます。
これに同じ小売業のスーパー、ドラッグストア、ホームセンターを重ねてみました。スーパーの売上規模が圧倒的に大きく、右肩上がりのドラッグストアが売上を伸ばして百貨店の売上を抜かしたことがわかります。
左上の「市場規模トレンド」をタップするとランダムに2〜3つの市場を選択してグラフ表示してくれます。似たような市場が並ぶこともあれば、まったく関係ない市場が並んだりしますが、見ていて飽きません。ある市場が意外に売上規模が大きかったり、逆に小さかったりと新しい発見があり、市場経済に興味のある方ならかなり楽しめると思います。
たまたま出てきた「映画」と「納豆」の市場の比較。規模が近い上に、年度ごとに相関関係があるのは偶然でしょうか?(笑)
右肩上がりの市場を並べてみました。電子出版は単体で見るとものすごい伸びですが市場規模はまだ大きくはないので他の規模の大きい市場と重ねるとたいしたことがないことがわかります。
右肩下がりの市場を並べてみました。百貨店の市場はある程度市場規模が大きいのでまだしばらくはもちそうですが、急激に売上が落ちている印刷、パチンコ産業や売上規模が小さくて市場が少しずつ縮小している出版や新聞はここ数年でかなり厳しい環境になると思われます。
自社市場の売上規模や売上推移を把握するのはもちろん、ライバル業種と比較したりするのに役立ちます。またこれから起業を考えている方は携わる業種の市場規模を把握するとともに右肩上がりの分野かどうかを知ることがとても重要。ソフトバンクの孫正義氏が会社を起こす前に市場規模と伸び率を徹底的に調査してPCのソフトウェア市場に決めたというのは有名な話。マイナス20%のダウントレンドの市場で120%の努力しても96%にしかならず、いくら頑張っても報われませんが、プラス20%のアップトレンドの市場で120%の力をかければ144%になりその差は50%にもなります。さらにどんどん差は開いていくのでいかに伸びている市場で戦うかが重要になってきます。下りではなく上りのエスカレーターに乗れば楽に商売をすることができます。
ちなみにソフトバンクはITインフラ企業からAI分野を中心とした投資会社へ変化しており、孫氏の先を読む力の早さには感心します。日本ではもちろん、世界を見渡してもAI分野の投資会社としてソフトバンクに勝てる企業はなく、トヨタなどの大手企業もソフトバンクと組まざるを得なくなっています。
ソフトバンクはさておき、今回紹介したサイト「市場規模トレンド」はマーケットを分析する際や起業を考える際にはとても有益な情報を手に入れることができます。市場によってはデータが不揃いな分野もありますが、ざっくりとした規模を掴むには十分。概要がわかれば、あとで詳細で正確なデータを調べればいいと思います。
PCだけでなく、タブレットやスマホでも閲覧できますので、時間が空いたときにこの 「市場規模トレンド」 で様々な市場規模とトレンドを眺めてみてください!きっと何かのヒントになるはず!
ほな!おおきに!