書評「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」木暮太一著








この本は人生のメンターである「愛知の文具王」フミヒロさんにオススメいただいた一冊。

今まで疑問に思っていたことが、論理的かつ明確に書かれていた衝撃的な本でした。ただし、パンドラの箱を開けてしまった気がします。日本の会社に雇用されている方は全員読むべき一冊。帯には“40年間ラットレース!しんどい働き方はは「根本から」変えていこう!”と書いてあります。そう、しんどい働き方を変えていく方法がかかれておりました。

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では、本の内容のごく一部を抜粋して紹介しています。

僕たちの「給料」は、なぜその金額なのか?

給料の決まり方には2種類ある。経済的に考えると、給料の決まり方には、必要経費方式と利益分け前方式(成果報酬方式)がある。必要経費方式は自分が生活するのに必要なお金(経費)を給料としてもらう。利益分け前方式は自分の稼ぎ出した利益の一部を給料としてもらう。多くの日本企業では、給料は「生活に必要なお金」しかもらえない!

「収入が増えれば生活が裕福になる」は幻想!学生の時から社会人になったら何倍も「裕福」になったのに、生活に余裕がないのは「私たち自身の働き方」と「給料の構造」、さらには人間の「満足感の本質」にあります。給料は「明日も同じように働くために必要な経費のみ」しか支払われません。

「使用価値」と「価値」は超重要キーワード。使用価値とはそれを使って意味があるかどうか(有益かどうか、役に立つかどうか)で測られる。価値とはそれを作るのにどれくらい手間がかかったかで測られる。「使用価値」と「価値」は全く別の尺度。しっかり区別すること。

給料の差は、「労働力の価値」の差。途上国の人件費が先進国に比べて安いのは、「途上国の物価が安いので、労働者は安く生活ができる。労働者が安く生活できると言う事は、労働力の再生産コストが低い。つまり労働力の価値が低い」から。やはり「労働力の価値」が給料の金額を決めています。

高い給料をもらっている人は、自分が仕事で使う経費が高いだけです。確かに、必要経費の分だけ、振り込み金額が増えます。そのため、表面的には「お金持ち」「裕福」になったように思います。ところが、仕事をしているとそのお金は自然となくなっていきます。「いつの間にかお金がなくなっちゃうんだよ。不思議だよな」と冗談交じりに言う人がいますが、全く不思議なことではありません。もらっているお金は明日も仕事をするために必要な金額のみですから、仕事をしていればなくなるのは当然なのです。日本企業で考えると、高給取りの人は一般的に、仕事で多大な責任やプレッシャーが発生して、体力や精神力を回復させるためにより多くの費用がかかります。時間が貴重なので、移動がタクシーになったりもするでしょう。このようにたくさん経費がかかるから「高給」なのです。決して成果を上げているから高級なのではありません。(外資系金融マンは給料の決まり方が「利益分け前方式」なので、この話は当てはまりません。ご注意ください)。がんばっても給料が大して変わらないのは給料が「必要経費分」だからです。給料は「皆さんが働き助けるために必要なお金だけ」なのです。

まさにこれは現実の話。「あと月に5万円あったら…10万円あったら楽になるのに」と思いますが実際に給料があがったとしても生活が楽になることはありません。私より給料がいい上司も「あと少し足りない」と言っていますので、出世して給料があがったとしても必要経費が増えるだけで生活が楽にはなりません。違う場所での稼ぎを得ない限り、生活が楽になることはありません。

頑張って成長しても、得られるものは変わらない!?

かつて、このような話を聞いたことがあります。生存競争が激しい熱帯雨林に生息している樹木は、どの木も、隣の木よりも多くの光を得ようと上へ上へと伸びる。ところが、それでは「影」に隠れてしまう気が出てくる。その影に隠れた木々は、太陽の光を得ようと、他の家と同じ高さまで浴びようとする。もしくは、一番高く伸びて、光を独り占めしようとする。すべての気が同様のことを考えているため、熱帯雨林の木々は非常に背が高い。ところが、ふとその熱帯雨林を俯瞰して全体を見渡してみると、光を得ているのは最上部の葉っぱだけということに気がつく。一生懸命背伸びして、高いところにたどり着こうとしているが、日が当たっているのはごく1部なのである。そして、より大事な事は、すべての木の背が低くても「各樹木が得られる光の量は同じ」ということだ。自分だけ太陽の光を見ようと競いやって伸びても、誰も何も考えず「当初」の高さでとどまっていても、「得られるもの」は同じだったのである。熱帯雨林に生息している時目は、なんと無駄なことをしているのだろうか。
さらに競い合う前に比べて、未来が非常に長くなってしまっているのです。その大きく伸びた幹を維持するためには、より大きなエネルギーを必要とします。競い合う過程でエネルギーを消耗し、ストレスを受け、疲弊していくのです。結果的に得られるものは同じだからといって、失った体力、気力、時間が戻ってくるわけではありません。この分は無駄に消耗してしまうのです。

これもまさに納得なお話。日本は無駄な過当競争が多すぎます。健全な競争はもちろん大切ですが無理をして競争しても何一つとして、いいことはありません。労働生産性が下がり仕事がしんどくなる一方。

僕たちが目指すべき「自己内利益」の増やし方

「働き方」のポイント1
世間相場よりもストレスを感じない仕事を選ぶ

「働き方」のポイント2
まず「積み上げ」によって土台を作り、その土台の上でジャンプする。

「働き方」のポイント3
労働を「消費」するのではなく「投資」する

「働き方」のポイント4
長期的な資産を作る仕事を選ぶ

「働き方」のポイント5
過去からの「積み上げ」ができる仕事(職種)を選ぶ

「働き方」のポイント6
変化のスピードが遅い業界・職種をあえて選ぶ

「働き方」のポイント7
賞味期限が長く、身につけるのが大変で、高い使用価値のある知識・経験をコツコツ積み上げる

「働き方」のポイント8
PLだけではなく、BSも考えて働く(=BS思考)

 

今の仕事が給料の割に合わずしんどいと思っている方はぜひこの本を読んでみてはいかがでしょうか。この本で著者が伝えていることを最後にまとめたのが次の3つ。
・「自己内利益」を考える。
・自分の「労働力の価値」を積み上げていく。(資産と言う土台を作る)
・精神的な苦痛が小さい仕事を選ぶ。

ページ数が多い本ではありませんが今年読んだ中では一番付箋の数が多かった本でした。それだけ中身が濃かったことの証。あと数回は読んで完璧に脳幹にしっかり落とし込みラットレースから抜け出します!

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