本の素晴らしさを実感する珠玉のドキュメンタリー作品 書評「家族写真 3.11原発事故と忘れられた津波」笠井千晶著

今年のはじめに友人の笠井千晶さんが小学館ノンフィクション大賞を受賞されたとの一報が入りました。笠井さんとは美崎栄一郎さんのパーソナルブランディングという講座で一年間一緒に学んだ仲間で、当時はまだテレビ局に勤めておられました。


※画像は笠井千晶さんのFacebookの投稿より

その時から東北の震災を個人で取材しているのは知っていましたが、この「家族写真 3.11原発事故と忘れられた津波」を読んで自分が思っていたより相当大変な状況を乗り越えて来られたということを初めて知りました。

この本に出てくる上野さんとは名古屋で映画の上映会をした時にお会いしました。なんとも言えない哀しそうな顔をしておられたのが印象に残っています。突然、二人の可愛いお子さんを亡くされ、捜索しようにも原発の影響で思ったように捜索できない苛立ちは如何ほどであったかと…。もし、自分がその立場だったら精神崩壊しているか死んでいるかどちらかだと思います。

 

当時、観た映画も素晴らしいドキュメンタリーで涙ながらに鑑賞しました。本を書いているのは全く知らなかったのですが、小学館ノンフィクション大賞を受賞され、それが出版されるとのことで首を長くして待っていました。

先日、6月10日に発売になり事前にAmazonで予約していたので当日届いていました。翌日、読み始めたのですが、文章力が凄まじく上手でとても処女作とは思えません。才能のある人は映像を撮っても文章を書いてもすごいな…と。冒頭、名古屋から南相馬市へ新幹線とバスを乗り継いで行く情景の表現さえも素晴らしくて感動していました。

物語は先述の上野さん家族を中心に語られています。当時、フクシマで何が起こっていたのか、巻き込まれた人たちはどんな状況、心境だったのかが緻密な7年間の取材に基づき、素晴らしい文章で綴られています。久しぶりにノンフィクションのドキュメンタリー作品で没頭して読み続けました。

3.11から19年が経ち、どんどん風化していっていますが忘れてはいけないこともたくさんあります。そういった事柄を今一度思い起こさせてくれるとともに家族の大切さ、儚さを考えさせられます。今、何気なく普通に家族一緒に楽しく生活できていることがいかに幸せなことか、奇跡の連続であるかを再認識しました。

ワタクシ自身、3.11は直接大きな影響は受けませんでしたが、東南海大地震や南海トラフ巨大地震は間違いなく近いうちに発生することは間違いなく、少なからず被害を受けると思います。その時に同じ過ちを起こさないためにもこの本を読んで、原発の必要性、ハザードマップを確認して今の住まいが安全がどうかを確認し、危険であれば今すぐ移住することも検討しておかなければなりません。

なお、ハザードマップは「住んでる地区 ハザードマップ」で検索すると出てきます。例えば、「名古屋市 ハザードマップ」で検索すると「名古屋市 暮らしの情報 洪水・内水ハザードマップ」に各区のハザードマップが掲載されています。ワタクシが住んでいる熱田区は堀川から西側はほぼ浸水しますが熱田神宮から東側はほぼ浸水しません。ちなみにワタクシの住まいは北東側なので余程の津波や大豪雨が来ない限り浸水することはなく、さらに三階なので住居が浸かる可能性はゼロ。駐車場の自家用車は多少浸水の可能性はあるかもしれませんが…。そういったリスクも踏まえて住居を選んでいます。

 

話が逸れましたが、笠井千晶さんの「家族写真 3.11原発事故と忘れられた津波」はノンフィクションのドキュメンタリー作品として珠玉の出来栄えなので、ぜひ手に取って読んでください。

ほな!おおきに!