先日、読書家の方にお借りしたのがオリバー・バークマン著「限りある時間の使い方」。
2022年8月21日現在、Amazon全体の売れ筋ランキングで17位、仕事術・整理法のジャンルでは1位を獲得しておりベストセラーとなっています。
貸してくれる際に「この本、めっちゃくちゃ良かったです!」と絶賛してたので、優先順位を一番に引き上げて早速読んでみました。
絶賛していただけあり、本当に素晴らしい内容で、今までの時間管理術の本とは一線を画しており、これからの人生の指針になることがたくさんありました。
この歳で、それらに気づけて良かった!本を貸してくれたTさんには感謝、感謝。
相当なボリュームがあり、参考になることを全てを取り上げるとキリがないので、実践してみようと決めたことの中で二つだけ紹介します。
第11章 留まることで見えてくるもの
誰もが急いでいる社会では、急がずに時間をかけることのできる人が得をする。
大事な仕事を成し遂げることができるし、結果を未来に先送りすることなく、行動そのものに満足を感じることができる。
僕にこのことを教えてくれたのは、ハーバード大学で美術史を教えるジェニファー・ロバーツだった。
ロバーツは最初の講義で、いつも同じ課題を出す。
「美術館に行って絵画か彫刻を1つ選び、3時間じっと見る」と言う課題だ。
これは学生を恐怖に陥れる。
なぜなら、その間メールやSNSは一切禁止、スタバにコーヒーを買いに行くことさえ許されないからだ。
確かに3時間、じっと同じものだけを見るのは相当な精神力を求められます。
ただし、実際にこれを体験すると今まで見えなかったところに気づいたり、様々な効果があるとのこと。
詳細は本をお読みいただければわかりますが、3時間集中して観察するということが、めっちゃ大事だということはわかります。
今年の2月にヴィパッサナー瞑想の10日間修行で1日10時間の瞑想体験をしましたが、それに通じるものがあるような気がしています。
近日中に時間を見つけて3時間同じ作品を見つめる特訓をします。
監視してる人に怪しまれそうですが…(笑)。
付録 有限性を受け入れるための10のツール
退屈で、昨日の少ないデバイスを使う
スマホやタブレットなどのデジタルデバイスは魅力的だ。
人のちっぽけな限界を超えた領域へと僕たちを逃避させてくれる。
そこに退屈は存在せず、行動の自由も制限もされない。
気分の乗らない仕事をしている時、つい現実逃避の誘惑に駆られてしまうのも無理は無い。
そんな気晴らしの誘惑に打ち勝つためには、デバイスをできるだけ退屈なものにすると良い。
まず、SNSのアプリを削除する。
可能ならばメールアプリも削除しよう。
そして画面表示設定をカラーからグレースケール(白黒)に変更する。
iPhoneなら、アクセシビリティーの設定からカラーフィルタを追加することで変更できる。
※ホームボタンのあるiPhoneならボタンを3回押すとモノクロになります。
グレースケールの効果については技術ジャーナリストのネリー・ボウルズも保証する。
もう一つ、機能がなるべく少ないデバイスを使うのも賢い選択だ。
可能なら単一機能のデバイスを選ぶ。
例えばKindle電子書籍リーダーは、本を読むと言う目的に特化して作られている。
ブラウザなども一応ついてはいるが、動作が重くてとても楽しめるものではない。
もしも電子書籍リーダーで手軽にSNSが見られたり、音楽ストリーミングが聴けたりしたら、読むのに飽きてきた瞬間にそちらへ逃避
してしまうだろう。不便だからこそ集中力が深まるのだ。
ということなので、まずはFacebook、Twitter、Instagramのアプリを削除します。
Twitter、Instagramは普段からあまり見ませんがFacebookは1時間は見てますので、この時間を減らすつもり。
ただし、Facebookから得られる重要で貴重な情報もあるので、パソコンで閲覧する時間は取ります。
メールアプリはスマホではほとんど開かないので、いざというときのために残しておきます。
LINEやメッセンジャー、Slackなどのチャットアプリについては仕事に必要なので、そのままにしておきますが、これもゆくゆくは削除できたら、いいだろうなぁ…。
そして本を読む時は紙の本、もしくは電子書籍で読む場合はiPadのKindleアプリではなく、Kindle Paper Whiteで読むことにします。
「限りある時間の使い方」ではいくつも役に立つことがありましたが、今回はそのうちの2つをご紹介しました。
本要約チャンネルの動画リンクも貼付しておきますが、今まで読んだ全ての本の中でも、1,2を争うぐらい本当に素晴らしい本なので、ぜひ手にとって読んでみてください!
概要 Amazonより
アダム・グラント、ダニエル・ピンク、カル・ニューポート他、NYタイムズ、WSJ絶賛の全米ベストセラー!
「効率的に荷物を詰める方法を人生の時間の使い方に当てはめるのは間違いです」ひろゆき氏絶賛!
人生はたった4000週間、限られた時間をどう過ごすか!?
人の平均寿命は短い。
ものすごく、バカみたいに短い。
80歳まで生きるとして、あなたの人生は、たった4000週間だ。「時間が足りない」なんて、何を今さらと思うかもしれない。
いっぱいになった受信トレイに、長すぎるやることリスト。
ワークライフバランスに、SNSの際限ない誘惑。もちろん世の中には、生産的になるための「ライフハック」があふれている。
けれど、ライフハックを駆使したところで、たいてい状況は悪くなるだけだ。焦りはさらに増していき、人生の大事な部分には、
いつまでたってもたどり着けない。
さらに、日々の時間管理に追われていると、本当に大事な問いが見えなくなる。それは、自分の限られた4000週間を、いかに過ごすかという問いだ。
本書は古今の哲学、心理学、スピリチュアル思想を駆使し、
ウィットに富んだ語り口で、時間と時間管理を実践的に、
そして深く問い直す。「すべてのことを終わらせる」という強迫観念を捨て、
自分の有限性を受け入れたうえで、
そこから有意義な人生を築く方法を紹介する。本書を読めば時間に対する見方が変わり、
さらには生き方が変わるだろう。全米衝撃のベストセラー、ついに日本上陸!
出版社からの説明
イントロダクション
長い目で見れば、僕たちはみんな死んでいる
PART 1 現実を直視する
第1章 なぜ、いつも時間に追われるのか
第2章 効率化ツールが逆効果になる理由
第3章 「時間がある」という前提を疑う
第4章 可能性を狭めると、自由になれる
第5章 注意力を自分の手に取り戻す
第6章 本当の敵は自分の内側にいるPART 2 幻想を手放す
第7章 時間と戦っても勝ち目はない
第8章 人生には「今」しか存在しない
第9章 失われた余暇を取り戻す
第10章 忙しさへの依存を手放す
第11章 留まることで見えてくるもの
第12章 時間をシェアすると豊かになれる
第13章 ちっぽけな自分を受け入れる
第14章 暗闇のなかで一歩を踏みだすエピローグ 僕たちに希望は必要ない
付録 有限性を受け入れるための10のツール
著者について
オリバー・バークマン(Oliver Burkeman)
イギリスの全国紙ガーディアンの記者として、外国人記者クラブ(FPA)の若手ジャーナリスト賞などを受賞した気鋭のライター。著書『解毒剤 ポジティブ思考を妄信するあなたの「脳」へ』が世界各国で話題を呼んだ。
ガーディアン紙で心理学に関する人気コラムを毎週執筆中。ニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルといったアメリカの有名紙、雑誌サイコロジーズやニュー・フィロソファーにも記事を寄せている。
ニューヨーク在住。
訳者について
高橋 璃子(Rico Takahashi)
翻訳家。京都大学卒業、ラインワール応用科学大学修士課程修了。
訳書に『エッセンシャル思考』『エフォートレス思考』『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門』(小社刊)、『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』(河出書房新社)、『ブロックチェーン・レボリューション』(ダイヤモンド社)などがある。
ほな!おおきに!