障害者とどう向き合うのか考えさせられます 映画評「聲の形」







普段、あまり漫画は読まないのですが、「このマンガがすごい!」で第1位に選ばれていたのが「聲の形」という作品。その他にも「マンガ大賞2015」でも第3位に入るなど評価が高く、いきつけのキャナルリゾートで一気読みしました。

先日、この「聲の形」がアニメ映画化されていることを知り、鑑賞しました。全7巻の内容を2時間弱に詰め込んでいるので、かなり端折っていますが、原作の世界観を壊すことなく、こちらも素晴らしい作品として仕上がっています。むしろ、「音」があるアニメの方が漫画よりわかりやすく、ストーリーなどは伝わりやすいかもしれません。アニメーションは実写に近い写実的なシーンもあり、とても美しい。新海誠監督の作品にも近い綺麗な映像世界が広がっています。

 
あらすじは耳の不自由な美少女「西宮硝子」が転校してきた小学校でガキ大将の「石田将也」にちょっかいをかけられ、わかりあえないまま転校。その後、5年の時を経て再会し、距離を置いていた同級生たちに会いにいきます。そして二人の距離は近づいていきます。

障害者とどう付き合っていけばいいのか、いじめとどう向き合っていくのかなど考えさせられることがたくさんあります。漫画ではいじめの描写などは読んでいてしんどい場面が多々ありますが、読んだら何かしら心に刺さることがあるはず。

読むには相当なエネルギーが要りますので、覚悟をもって読んでみてください。映画の方がマイルドなので、まずは映画を観てから、本を読むことをオススメします。

小学校中学年以上は必読にすれば、いじめは間違いなく減り、障害をもった方にも優しくなれると思います。学校教育の一環として、この本を各クラスに置いて順番に読めるような取り組みができないかなと思ったり。オリンピックに税金を使うぐらいなら、こういったことに使ったほうがよほど役に立つのになぁ…。

 

 
ほな!おおきに!