先日、東京へビジネスほかの用事があり、3泊4日で行ってきました。
3日目の日中は予定を入れず、フリーにして、美術館などを巡りました。
月曜日ということで、休館の施設も多かったのですが、色々調べたところ、東京ミッドタウン・ガーデンにある21_21 DESIGN SIGHTで開催中の企画展「クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”」が目に留まりました。
21_21 DESIGN SIGHTは東京ミッドタウン内、港区立檜町公園に続く緑地「ミッドタウン・ガーデン」の中に建てられています。





この施設ははデザインを通じてさまざまなできごとやものごとについて考え、世界に向けて発信し、提案を行う場です。デザイナーをはじめ、エンジニアや職人、企業、一般ユーザーなど、あらゆる人々が参加し、デザインについての理解と関心を育てていくことを目指しています。
「日常」をテーマにした展覧会を中心に、トークやワークショップなど多角的なプログラムを通じて、訪れる人がデザインの楽しさに触れ、新鮮な驚きに満ちた体験をすることができます。
これらの展覧会のディレクターの多くをデザイナーが務めているのも特徴です。
デザインは生活を楽しく、豊かにし、思考や行動の可能性を広げてくれます。目に見える部分だけでなく人とモノ、人と人との関係性もつくっていきます。
21_21 DESIGN SIGHTは文化としてのデザインの未来を発見し、つくっていく拠点。
1980年代から、日本にデザイン文化の拠点となるデザインミュージアムをつくる必要性を強く感じ、イサム・ノグチ、田中一光、倉俣史朗、安藤忠雄らさまざまなジャンルのクリエイターとその重要性と可能性について語り合ってきた三宅一生は、2003年1月、朝日新聞に「造ろうデザインミュージアム」と題した一文を寄稿し、大きな反響を呼びました。
この寄稿がきっかけのひとつとなり、三井不動産ほか多くの賛同者からの協力を得て、2007年3月、東京ミッドタウンに21_21 DESIGN SIGHTが始動しました。
コンクリート打ちっぱなしの建築は、すぐに安藤忠雄建築とわかる、素晴らしいデザイン。
この建物を観るだけでも来た甲斐がありました。
「包まれた凱旋門」とは、パリのエトワール凱旋門が16日間にわたり、銀色のコーティングが施された再生可能な青い布25,000m2と、3,000mもの赤いロープで包まれたプロジェクト。
企画展ではこの「包まれた凱旋門」の制作背景と実現に向けた長い道のりに焦点をあて、二人の人生において貫かれたものを紐解いていきます。
当初2020年に実現予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大のため延期となり、クリストは完成を見ることなく同年5月に他界。
その後、多くの賛同者の協力のもと、構想から60年という歳月をかけて、2021年9月に実現の日を迎えました。
ほとんどが映像によるインスタレーションですが、大きな凱旋門が布に包まれている光景は圧巻。






















実際に現場を見たら、相当インパクトがあったと思います。
凱旋門を傷つけることなく包むのは並大抵のことではなく、緻密な計算とそれを実現する技術、そして混乱しないための警備など、膨大なコストと労力と時間がかかっていることがわかりました。
やはり、フランスは文化レベルが違うなと…。
2001年に約2ヶ月、フランスに住んだことがありますが、懐かしさを覚えつつ、鑑賞していました。
会場内はスタートからかなり経っていること、そして平日ということもあり、空いていましたが、ゆっくり観るには最高の環境。
安藤忠雄建築に囲まれているだけで幸せな気分になれます。
所要時間は動画が多いこともあり、ちゃんと観ると2時間ほどかかります。
今回は時間にゆとりがあったので、じっくりと鑑賞し、たっぷり2時間使いました。
会場を出た向かいの建物には物販コーナーがあり、シールとピンバッチを購入。
トートバッグが気になりましたが、自宅にトートバッグは色々あるので、見送りました…。




2022年6月13日(月)から始まった、この企画展も2023年2月12日(日)までと、残すところあと僅かとなりました。
最終週は混雑することが予想されますので、まだ観ていない方は、ぜひ早めに訪れてみてください。
企画展「クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”」
会場
21_21 DESIGN SIGHT
休館日
火曜日、年末年始(12月27日 – 1月3日)
開館時間
10:00 – 19:00 (入場は18:30まで)
* 本展覧会は、映像作品が多く出展されています。すべてご覧いただくとおおよそ2時間程度かかります。時間に余裕を持ってご来館ください
入場料
一般1,200円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
ほな!おおきに!