故さいとうたかを氏から学ぶ「プロダクション制を取り入れて仕事を属人的にしない方法」







先日、「ゴルゴ13」などの作品で知られる劇画作家、さいとう・たかを氏が膵臓がんのため84歳で亡くなったことが公表されました。お悔やみ申し上げます。

 

高校生の頃、友人宅に「ゴルゴ13」が全巻あり、よく借りて読んでいました。ハラハラするストーリーと、ちょっとエロティックな描写にドキドキしながら読んでいたことを思い出します。最近はコミックには縁がなく全く読んでいませんが、「ゴルゴ13」はずっと発行が続いておりギネスの世界記録に認定されています。

 

そして、さいとうたかを氏がいなくなったあとも遺志を継いだ「さいとう・プロダクション」が作画を手がけ、加えて脚本スタッフとビッグコミック編集部とで力を合わせゴルゴ13の連載を継続していくとのこと。

本人がいなくなっても仕事が継続される仕組みを作り上げるのは並大抵のことではありません。成功を一代で築き上げた人はどうしても属人的になりがちでソフトバンクや日本電工をはじめ、後継者問題には苦慮しておられます。

その点、さいとうたかを氏は作画、脚本などそれぞれの業務を分担する「プロダクション制」を早くから導入し、それぞれ得意な分野の人を集めて作品を作り上げてこられました。

ただし、権限を委譲し人に任せるのは本当に難しいと思います。ワタクシ自身も数年前、毎週、毎週イベント企画・運営を行う仕事をしていましたが属人的な仕事になってしまい、そこから抜け出すことができないまま異動になりました。その後、イベント会場はほぼクローズとなり継続できなくなってしまいました。

おそらく、世の中、同じようなことがあちこちで起こっています。近年、団塊の世代が引退することにより会社が継続できないという問題が多発しています。最近はM&Aのマッチングサイトで多少は若い世代へ引き継ぎがされているということも聞きますが、一筋縄ではいかないような気がします。

そういう意味でも本人がいなくなってもクオリティを落とすことなく出版が継続される仕組みをさいとうたかを氏は本当に偉大。改めて尊敬するとともに、これからもゴルゴ13が末永く続くことを願っています。久しぶりにキャナルリゾートに籠もって「ゴルゴ13」を読んでみようかな…。とりあえず、Kindleでベスト版があるみたいなので読んでみます。

 

ほな!おおきに!