書評「会社の目的は利益じゃない」







この本は愛知の文具王フミヒロさんにオススメいただいたうちの一冊。この本を書いたネッツトヨタ南国(高知県)の横田社長は素晴らしい考え方の持ち主。この社長の下で働ける従業員は本当に幸せだと思います。

フミヒロさんのブログ
文房具ビズ@本と文房具とスグレモノ

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では気になるフレーズをいくつか紹介いたします。

「いちばん大切なこと」を大切にする

ー「いちばん大切なことは、いちばん大切なことを大切にすることである」ー 7つの習慣の著者スティーブン・R・コヴィーの言葉。一番大切なことは最優先で行動しなければならないが蔑ろにしている人が多い。

目標より、目的が大事

目的と目標はまったく違います。これは先日読んだUSJの森岡氏の本にも書いてありました。ただし目的と目標を明確に説明できる人はおそらく少ないのではないでしょうか。かく言う私も森岡氏の本を読むまで明確に分かっていませんでした。会社の目的は、売上や利益ではありません。売上や利益は目標。これを取り違えると従業員は不幸になります。でもそういう会社が日本には多いような気がします。
目的=方向…志、夢、使命感、心、思いなど。質。
目標=距離…具体的な取組事項、数値、モノなど。量。

なぜ量にとらわれるのか?

日本の経営者のほとんどは「量」を重視しているのに対して、ヨーロッパの経営者は「質」を考えている。規模を大きくすることはさして重要ではない。

社員みんなが自ら考え、発言する

自ら「考える」ことはたいへん重要。そのためには「発言する」こと。自ら発言したら次は「行動する」。「百聞は一見に如かず」。

「鬼と金棒」が人材の条件

次の四種類の鬼がいるとしたら、どれが一番強い鬼か、弱い鬼か。
1.大きな金棒を持った大きな鬼
2.大きな金棒を持った小さな鬼
3.小さな金棒を持った大きな鬼
4.小さな金棒を持った小さな鬼

一番強いのは言うまでもなく1ですが、一番弱いのは4ではなく2の「大きな金棒を持った小さな鬼」。使えない武器は無用の長物、無理をして振り回せば、自分が怪我をしてしまう。ここで鬼を「人間力」、金棒を「知識」に起き借りて考えるとわかりやすいでしょう。

「問題解決」だけをしている会社になりたい

「将来はどんな会社にしたいか?」との問に対し「問題を発見し解決だけをしていればよく、問題対処をいっさいしなくていい会社にしたい」という答え。解決すべき事柄はすべて川上にあるため本質を見極め、表面化する前に川上にある問題解決に常に取り組むようにすれば、川下で表面化した問題をどうにかしようとする問題対処をしなくて済む。

他にも感心する内容がたくさん詰まっていました。講演会も素晴らしいとお聞きしておりますので、どこかで一度、横田社長の話を聴いてみたいと思います。人口減少社会を迎える日本で何が必要なのかを知ることができる一冊。とても素晴らしく気持ちのいい内容なので本当にオススメいたします。

ほな!