名古屋市美術館で<永青文庫>日本画の名品が開催されていますが残りあと4日間となりました。。旧熊本藩主細川家16代目細川護立が集めた、日本美術史に残る名品の数々を展示。どれも素晴らしい作品ばかり。後期展で展示されている菱田春草の「黒き猫」、小林古径の「髪」は重要文化財であり、こういった作品が多数陳列される稀有な機会。
後期展では上記2作品のほか、上村松園の「月影」などを堪能することができました。今回はボランティアギャラリートークに参加でき、より一層作品を楽しむことができました。やはりガイドがいて作品のポイントを教えてくれると、その作品が何を伝えようとしているのかよくわかります。特に禅画について詳しく説明いただき、たいへん勉強になりました。
後期展は2月26日(日)までと残すところあと4日間。後期展では菱田春草の「黒き猫」、小林古径の「髪」などの重要文化財作品をはじめ、横山大観の「山窓無月」、「柿落葉」などが展示されます。これらの作品は見逃せません。前期に使ったチケットの半券があれば200円割引になるので持っている方はお忘れなく。
車で行く場合は東洋パーキングが30分110円と安いのですが、名古屋市科学館の利用者と被るため土日は相当待たなければなりません。美術館の近くの道路には1時間300円の路上パーキングがありますので、こちらの利用が便利。
前期展を見逃した方は、後期展をお見逃しなく。夜8時まで開館している金曜日が狙い目!
会期
後期:2月7日(火)~2月26日(日)
開館時間
午前9時30分~午後5時、金曜日は午後8時まで
(入場は閉館30分前まで)
休館日 月曜日
観覧料
一般 1,300円
高大生 800円
中学生以下 無料
前売り・団体割引は200円割引
概要
恐るべき慧眼、
旧熊本藩主細川家の16代目細川護立(ほそかわもりたつ)が集めた、日本美術史に残る名品の数々。
肥後熊本五十四万石の大名家であり、明治時代には侯爵に叙された名門、細川家。その700年の歴史を誇る細川家に伝わった文化財を保存、研究、公開するのが永青文庫です。
細川家の名宝は、第二次大戦後に散逸するおそれがありました。爵位制度解体の中で、細川家の存続を図った第16代当主、細川護立(1883-1970)は、これを危惧して速やかに「財団法人 永青文庫」を設立(1950年)。細川家の伝世品と美術工芸品の散逸を防ぎました。その後、永青文庫は1972年に所蔵品の一般公開を開始。東京、目白台に建つ細川侯爵家の旧家政所(事務所)が美の殿堂となり今に至っています。所蔵品の数はおよそ9万4千点、その中には国宝8点、重要文化財32点が含まれています。
永青文庫の設立者、細川護立は、先見の明を持つ美術蒐集家でもありました。蒐集の対象は幅広く、近代の日本画、洋画、近世の禅画、刀剣、唐三彩など。今でこそ白隠や仙厓の禅画は不動の人気を得ていますが、護立が蒐集を始めた当時(1900年頃)は、ごく限られた好事家のみが蒐集の対象としていました。菱田春草や横山大観についても似たようなことが言えます。護立の回想によれば、1908年、水戸の展覧会で護立は初めて春草や大観の絵を購入していますが、当時「朦朧体」と酷評されていたのが原因か、その展覧会で彼らの絵を購入したのは護立ただ一人だったといいます。
2017年、名古屋市美術館は、公益財団法人 永青文庫の全面的なご協力のもと、細川護立が集めた①近代の日本画(菱田春草、横山大観、小林古径、上村松園、鏑木清方など34点)と、②江戸時代の名僧、白隠と仙厓の禅画(23点)の名品を展観します。3点の重要文化財、菱田春草の《落葉》、《黒き猫》、小林古径の《髪》など、文部省美術展覧会や日本美術院展覧会の出品作、受賞作が多数陳列される稀有な機会となるでしょう。2016年、東京での相次ぐ展覧会の開催で再脚光を浴びた禅画とともに、日本画を愛好する皆様にぜひ楽しんでいただきたい展覧会です。
ほな!