銭湯を改装したギャラリー「スカイザバスハウス」で開催中の名和晃平 Biomatrixへ行ってきた。

上野駅から歩いて15分ほどの場所にある、200年の歴史を持つ由緒ある銭湯「柏湯」を改装したギャラリー「スカイザバスハウス」。ここで開催されている名和晃平氏のBiomatrixへ行ってきました。Dinersカードの広報誌に掲載されており、すごく興味深い内容だったので楽しみにして訪れました。

 

10時過ぎに上野駅に到着し、15分ほど歩いてやっと到着したらなんと開館は12時からとのこと。確認不足ではありますが、まさか12時からとは。今後訪れる方は時間に気をつけてください。

 

仕方なく、東京芸大美術館とランチをして再度訪問。再訪する時に見つけたのですが、上野駅周辺には台東区循環バス「東西めぐりん」が走っています。近くにバス停があるので、こちらを利用することをオススメします。8番の旧吉田屋酒店か9番の谷中霊園入口が最寄り駅になります。

 

スカイザバスハウスは銭湯を改装してあるため、所々その名残が残っています。センスのいいリノベーションで、入る時にちょっとワクワクします。会場は広くはありませんが、こぢんまりとしており作家が個展をするにはちょうどいい面積。

 

入口を入ると壁面にいくつかオブジェが飾ってあります。抽象的なデザインですが観るものを惹きつけます。

 

そして、今回の一番の目玉がシリコーンオイルを使った「LIQUID」の展示。

 

シリコーンオイルに金属の粉末と顔料を混ぜた液体に下からコンプレッサーで空気を送り込むことによって気泡が生まれ、幻想的な動きが表現されています。333個の吹き出し口があり、空気を送り込む量はそれぞれプログラミングされており、およそ7分ごとにリピートしています。

 

空気の量が多い、少ないという差により動きが変わり、観ていて飽きません。空気量が多い時は「キュオ!」という破裂音がするため、まるで生き物が鳴いているかのような錯覚を起こします。


 

動いている時も面白いのですが静止している時の模様も美しく魅入られます。

 

ここで30分ぐらいプールサイドに座って佇んでいました。その後のスケジュールが詰まっていたので、これ以上は居ることができませんでしたが、時間に余裕があれば、もっと眺めていたいと思いました。

展示物は少ないものの、シリコンオイルのプールを観るだけで充分価値はあります。入場料は無料なので、ぜひ訪れてみてください!

 

名和晃平 Biomatrix

会期
2018年10月10日(水)〜12月8日(土)

会場 
スカイザバスハウス
〒110-0001 東京都台東区谷中6丁目1−23

開館時間 
12時〜18時

休館日
日曜日・月曜日・祝日

デジタル画像の「Pixel(画素)」と、生物の最小構成単位である「Cell(細胞)」をかけ合わせた独自の制作概念「PixCell(ピクセル)」をもとに、さまざまな表皮のイメージを生成する名和晃平。素材の使用や技法の新たな開発に、有機的な生体のイメージを交差させ、鑑賞者の視触覚を刺激する新たなビジョンを打ち出してきました。自然も人工物もすべては粒子の集合であるという認識に基づき、固体と液体の区分さえもたない名和の彫刻は、重力や物理の普遍的な法則に従って形づくられます。それは、あたかもDNAのように粒子に読み込まれた情報が、おのずと空間を彫塑する生成プロセスによって特徴づけられています。

本展の中心となる作品シリーズ「LIQUID」(2003年~)では、シリコーンオイル、金属粉、顔料などを組み合わせた液状素材を使用し、液面に気泡(セル)を発生させています。次々と湧き上がり消滅する気泡――そのひとつひとつは、皮膜をつくる細胞の要素であると同時に、粒子の運動が引き起こす現象の単位となります。電気的に制御された液体素材のプールは、視覚情報を増幅する皮膜となり、細胞のパターンを生成する「Pixel(ピクセル)」の基盤として捉えられます。マグマや血液のように終わりのない循環を続けるシリコーンオイルは、高粘度の特性に従い、鑑賞者の予測を裏切る速度で液面の動きを描きます。細胞を生成する枠組み(マトリクス)のように 整然とした配列は、同時多発的に広がる気泡の生成と消滅、そして表面張力の破裂音と共に空間を満たし、変化する視覚情報の連続が鑑賞者の感覚を刺激していきます。

名和はこれまでも、ホワイトキューブに流れ続ける線状の黒いオイル(《Force》2015年)や、際限なく生成し続ける泡沫(《Foam》2013年)など、有機的な現象を現代の化学素材で再現してきま した。それはあらゆる素材を分子レベルに還元し、液体の表面張力や流動性などの物理現象に立ち返り、素材の特性を開花させる名和の方法論に基づいています。界面は物質と私たちの知覚を結びつける皮膜となり、空間との相互作用を通じて、ある体験としてのイメージが生成される ――このとき、リアルとバーチャル、ミクロとマクロ、自然と人工などあらゆる対立がこの皮膜の上で消え去り、シリコーンオイルに湧き上がる気泡が、生体とオブジェの境界を超えて鑑賞者に迫ります。

 


 

ほな!おおきに!