書評「君の膵臓をたべたい」住野よる著

去年から本屋へ行くと平積みになっていて気にはなっていたのが住野よる著「君の膵臓をたべたい」。人間の思い込みはなかなかやっかいな代物で、この本をホラー小説だと思って毛嫌いしていました。らせんやリング、黒い家を始めとするホラー小説は嫌いではないのですが昨今どうもこの手の小説を手に取る気分ではなくスルーしていました。

 

先日、この「君の膵臓がたべたい」が映画化されたというニュースを見て初めて、どうやらホラー小説ではないということを知りました。そして、ちょうど文庫本化されたのをきっかけに購入し読んでみることに。

 

題材としては余命を宣告された女子高生とそれを知った同級生が織りなす、どちらかと言えばありがちなものですが今までの小説とはひと味もふた味も違う素晴らしいストーリーが描かれています。あまり書くとネタバレになりますが最後の展開も予想外で思わず「ええぇぇぇ~」と一人で唸ってしまいました。180万部を超えるベストセラーになるのも納得。住野よる天才。こんな文章を書けるなんてまさに神懸ってます。

甘く切なく哀しい青春を疑似体験でき、生きる大切さを教えてくれます。本は改めて素晴らしいメディアだと実感しました。人生において、この本を読まないのは勿体なさすぎ。そこまで言い切れる素敵な純愛小説。

映画もかなりいいみたいなのでぜひ観に行きたいと思います。

映画「君の膵臓をたべたい」オフシャルサイト

生きたくても生きることができず懸命に生きながら、この世を去る人もいる一方で自分から命を経つ人もいます。決して命を無駄にしてはなりません。命より大切なことはこの世にありません。仕事なんて副業だとお釈迦様も言ってます。何があっても命を大切にしましょう。

最後に主人公の山内桜良(さくら)が「生きるてっいうのはどういうこと?」と問われたときの返答を書いて終わります。

 

「生きるってのはね」

「きっと誰かと心を通わせること。そのものを指して、生きるって呼ぶんだよ」

「誰かを認める、誰かを好きになる、誰かを嫌いになる、誰かと一緒にいて楽しい、誰かと一緒にいたら鬱陶しい、誰かと手を繋ぐ、誰かとハグをする、誰かとすれ違う。それが、生きる。自分たった一人じゃ、自分がいるってわからない。誰かを好きなのに誰かを嫌いな私、誰かと一緒にいて楽しいのに誰かと一緒にいて鬱陶しいと思う私、そういう人と私の関係が、他の人じゃない、私が生きるってことだと思う。私の心があるのは、皆がいるから、私の体があるのは、皆が触ってくれるから。そうして形成された私は、今、生きている。まだ、ここに生きている。だから人が生きてることには意味があるんだよ。自分で選んで、君も私も、今ここで生きてるみたいに」

 

 

 

ほな!