先日、とある方から誕生日のプレゼントとして「Humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章」の上下巻をいただきました。
時々、オンラインでお互いに持っている知識を交換して、それぞれスキルのアップデートを行っています。とてつもない読書家であり、色んな知識を有しておられます。読書家の方がオススメしてくれる本はまずハズレがないので、この本も楽しみに読み始めました。
帯には「サピエンス全史」や「ホモデウス」、「21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考 」の著者であるユヴァル・ノア・ハラリ推薦とあり、彼が薦めるのであれば間違いなく面白いということが予想できます。
内容を簡単に紹介すると今まで性悪説で人間のダークな側面を捉えて、真実とされてきたいくつかの論文などを徹底的に調べ直し、それが間違いであったということを次々に説いていきます。
性悪説で物事を考えている人たちの論証を性善説の観点から見直して「人間はそんなに悪い人はいない」ということを証明しています。ワタクシ自身も性善説で生きており、おかげさまで普段付き合っている周りの人たちはいい人ばかりなのですが、時々、性悪説を元に生きている人に出くわします。話をしていると全て、悪い方向、悪い方向へ考えるので、かなり疲れます。
おそらく思考の癖なのですが、「悪いことが起こる」「人は悪いことをする」という前提で動いているので、これを覆すのは並大抵のことではありません。おそらく、こういった本も読まないでしょうし。
そういう人たちとは距離を置くしか方法はないような気がします。最近の日本はどうも性悪説で動いている人が増えているような気がします。どんどん寛容性がなくなり、自粛警察、マスク警察などがあちこちに現れて生きにくい世の中になっています。性善説で考えてもっと、楽しく生きればいいのに…。
「Humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章」は分厚く上下巻あるので読み応えがあります。内容は少々難しいので万人にはオススメできませんが、ハラリさんの本が好きな方は楽しめるはず。
Amazonのレビューの「役に立った」が最も多いトップレビューには
一ページに書かれている文字数が少なすぎる。字がでかいし余白スペースもでかい。見た目スッカスカ。
わざわざ上下巻にする必要は全くない。現に原著は一冊にまとめられている。
誰のどんな都合でこんな仕様にしたのだろうか。余程ロクでもない連中が本書の制作出版に関わったのだろう。
「希望の書」を謳いながら随分阿漕なことだ。内容は悪くないだけにがっかりだ。
という投稿がありますが、おそらく若い方なのでしょう。平均すると英文より日本語のほうが文字数が多くなることをご存知ないようですし、老眼が入った者にとってはこのぐらいの大きめの文字が目に優しくてとても助かるので大きめにしていることがわかならいのでしょう。果たして、このレビューを書いた方が50歳ぐらいになって老眼になったときに同じことが言えるかどうか…(笑)
というか、そんなに文字は大きくありませんので、実際に手にとって確認されることをオススメします。このレビューを見てこの本を読むのをやめてしまってはあまりにも勿体なさすぎます。他の方が書かれているように読む価値が高い良書なので、ぜひご一読を。
Amazonより概要
「わたしの人間観を、一新してくれた本」――ユヴァル・ノア・ハラリ(『サピエンス全史』)著者推薦!
「希望に満ちた性善説の決定版!」――斎藤幸平(『人新世の「資本論」』)著者推薦!
「邦訳が待ちきれない!2020年ベスト10洋書」WIRED日本版選出!
本国オランダでは発売忽ち25万部突破、世界46カ国ベストセラー!
近現代の社会思想は、”性悪説”で動いてきた。
・ホッブズいわく「万人の万人に対する闘争」
・アダム・スミスによると、人は損得勘定で動くホモエコノミクス
・ダーウィンが唱えた、自然淘汰説
・ドーキンスは『利己的な遺伝子』を執筆
・少年たちのいじめ本性を描いた『蠅の王』がノーベル文学賞また”性悪説”を裏付けるような心理学実験や人類学の調査がなされてきた。
・スタンフォード監獄実験(人は役割で容易に悪人になれる)
・ミルグラムの電気ショック実験(ナチス「凡庸な悪」の説明根拠に)
・イースター島絶滅の謎(内戦が理由とされ人肉食説すら唱えられた)だが、これらは本当か。著者は、”暗い人間観”を裏付ける定説の真偽を確かめるべく世界中を飛び回り、関係者に話を聞き、エビデンスを集めたところ意外な結果に辿り着く。
なぜ人類は生き残れたのか。民主主義や資本主義や人間性の限界を踏まえ、いかに社会設計すべきか、どう生き延びてゆくべきかが書かれた「希望の書」。
ほな!おおきに!