手順書をクラウドで使える「Teachme Biz」を提供しているスタディストの鈴木社長の話を聴いてきた







先日、友人から「岐阜地域ベンチャー支援ネットワーク NOBUNAGA21」のセミナーがあるので来ませんか」とお声掛けいただきました。たまたまその日は休みで午後からは予定が空いていたことと登壇者であるスタディストの鈴木悟史社長に興味を持ったので参加することにしました。

岐阜駅周辺は以前、外回りの営業をしていた時は月2回ほど訪れていましたが最近は行く用事がなく久しぶりの訪問となりました。普段行かない場所に訪れる際は現地で美味しいものを食べることも楽しみのひとつなので少し早めに着いて食事をすることにしました。

今回は冷やしたぬきが名物の「更科」へ。健康のためとお腹を減らしてより美味しく食事するためバスに乗らず駅から20分ほど歩きました。12時前に到着すると店内はほぼ満席。時によっては待たされることもありますがひと席空いてたのですぐに食べることができました。

 

毎回ほぼ冷やしたぬき+生卵を注文します。ここへ来た人の9割は冷やしたぬきを注文し、そのうちの7割ぐらいはW(大盛り)を注文されます。更科の大盛りはワタクシにとっては量が多過ぎます。普段から腹八分目を心がけているので並盛りにしました。昔ながらの蕎麦屋なので現金オンリーだと思っていたらしばらく来ない間にPayPayが使えるようになってました。やはり人気がある店はこういった点にも抜かりなく時代に沿って顧客満足度を上げられています。

 

会場である岐阜商工会議所までは「更科」から歩いて5分ほど。開演の40分ほど前に到着し、一番前の席を確保してから軽く仮眠を取り休憩。ちょうどスッキリしたタイミングで講演が始まりました。

 

スタディストはクラウド事業ベンチャーのランキングで5位に入っており、すごいベンチャー100でも取り上げられるなど今注目の会社。メイン事業は 「Teach me Biz」という手順書をクラウドで簡単に制作・閲覧できるサービス。スタディストのミッション・ビジョンは「伝えることを、もっと簡単に」。

社会から非効率極まりないことをなくし、浪費する時間を減らすことが目的であり、これから日本の人口がどんどん減る中で「働く人に頼らない」施策を実行することを目的とされています。企業の規模がある程度大きくなると必ず「マニュアル(手順書)」が必用になってきます。ただし、文字ばかりの手順書はわかりにくく伝わらずうまくいきません。「Teach me Biz」はいかに文字を最小限にしてわかりやすく理解できるかが目標になっています。

Teach me Biz」は仕事内容がわかりやすく伝わりやすく、習熟状況が可視化されていくので誰でも短時間で質の高い作業ができるようになり生産性が向上し企業の継続的成長を支えることができるサービスとなっています。制作者が作りやすく、受け手が見やすく、そして配信が簡単でアップデートも随時行えるというのが最大の特徴。使う側としては何度確認しても怒られることがないのがいいのだとか。人を介するリアルなOJTだと2度、3度聞くと「メモを取れ!同じことを何度も言わせるな!」と怒られることもありますが「Teach me Biz」ならその心配はありません。すでにレストランチェーン、ホテル、薬品会社など2,600社で採用されており、まだまだこれから伸びそうな予感がします。

鈴木社長は元々インクスという会社で働いておられました。飛ぶ鳥を落とす勢いで成長していたもののリーマンショックにより転落し、民事再生法が適用され倒産しました。倒産した日に今も右腕となっている庄司氏と二人でスタディストを起業。

 

2010年3月19日、さぁいくぞ(319)という語呂合わせの日に創業し、まもなく10年を迎えます。創業当初は「世界共通で本質的な課題を解決できるものを作りたい」というビジョンを掲げビジネスモデルを考えられました。

人類は繰り返しの手順・方法の伝達の連鎖でここまで発展してきました。国家の強さは手順・方法の伝達効率で左右するのはローマ帝国の事例を見ればわかります。アイデアはあったものの、その当時、コードを書くことはできず外注しようか迷いましたが内製化した方がより良いものができると思い、本屋で技術書を買いあさりひたすらそれらを読んで知識を習得しコードが書けるようになりました。鈴木社長曰く、一年間必死に勉強したらコードは書けるようになると仰っていましたが謙遜でしょう。誰でもできることではありません。

創業して一番たいへんなのは「悲しみの谷」をいかに乗り越えられるか。創業してすぐはメディアなどにもとりあげられますがすぐに終息し、そこから「悲しみの谷」が続きます。ここでいかに心折れることなく存続できるかが肝心。スタディストでは「悲しみの谷」の後、迷走期が半年以上続きました。ある時、腹をくくってB to Bに特化したサービスに舵を切り広報に力を注いで各メディアに売り込みをしていきました。今から振り返ると日経コンピュータの記事に掲載されたことが転機となりました。この記事に掲載されたことがきっかけで「損保ジャパン日本興亜」が合併する際のマニュアル作成業務を受注し、そこから一気にブレイク。その後契約した「星野リゾート」「すかいらーく」と契約した際には大々的にメディアに取り上げてもらうよう仕掛けて成長を後押しすることができました。

 

さらにもう一歩上のステージに上るため、テレビCMを打っています。視聴者にできるだけわかりやすくという思いからヤッターマンを使ったCMを作成しました。

このCMは手順書の大切さを短時間でわかりやすく伝えており、素晴らしい宣伝になっています。制作はどこか聞いたところD通ではないとのこと。個人的にD通は好きではないのでより一層好感を持ちました(笑)

鈴木社長が心がけていることは「闘わない」ということ。事業を起こす際には
・周りにいる5人が全員「それ欲しい」というかどうか
・同一の事業に取り組みたい人が「少ない」か
・世の中から無くならないか
・「悲しみの谷」を乗り越えられる情熱はあるかどうか

ということを考えるべきとのこと。確かに仰る通りだと思います。

Teach me Biz」はホリエモンがよく言っている儲かる商売の4原則である
「利益率の高いビジネス」
「在庫をできるだけ持たない」
「毎月の定額収入が得られる」
「少ない資本で始められる」

という原則にも「合致」しており、これからも「がっちり」ビジネスであることは間違いありません。あ、ダジャレで笑うとこですよ、ここwww。

講演の中で今後はグローバル展開していく予定でASIAN各国にも進出するとのこと。手順書の需要は世界各国であるので同じようなサービスが出てきて負けない限り成長は続くと思われます。

講演会が終わった後、名刺交換をさせていただきました。話が少し飛びますがワタクシの大学時代の一番仲のいい友人が5年ほど前にマレーシアに移住し、IT系の会社を起業して順調に成長しています。すぐにこの「Teach me Biz」と親和性が高いと思ったので鈴木社長に友人の会社である「TK International」の話をしたら、なんとすでにタッグ組んでいて3月から協業されるということで驚きました。これは偶然ではなく、何か縁があるのでしょう。それにしても世の中狭いなぁと(笑)

夜、友人にメッセンジャーで連絡したらちょうどこの日にスタディストの担当者と打ち合わせしてたとのこと。偶然でない何かを感じました。何かしら引き寄せの法則が発動しているのだと思われます。遠くない将来、スタディストでお世話になっているかもしれません。

この「Teach me Biz」のサービスは間違いなく伸びます。それも半端ないスピードで成長するとともにストック型のサービスなので売上がどんどん積み上がります。しかも言語にあまり左右されないサービスなので多くの国で展開できます。サービスを真似されて負けない限り、右肩上がりの成長は間違いありません。

名古屋にも支店があるので近いうちに訪れてみようと思います。もし、紙の手順書が煩雑で非効率だと感じている方は、この「Teach me Biz」を利用してみてください。経費削減も含めて大幅に業務効率が改善できます!

 

ほな!おおきに!