新宿マルイ本館にある体験型ストアのパイオニア「b8ta(ベータ)」に行ってきた







先日、久しぶりに東京へ出張に行ってきました。新幹線は行き、帰りとも約半分ほどの乗車率。緊急事態宣言中はほぼ誰も乗っていなかったので、その時期と比べると増えました。ただし昨年同じ時刻の列車だとほぼ満席だったのでそれを考えるとJRは相当厳しい状況が続くと思われます。

初日は仕事がありましたが一泊して二日目は休日を取り美術館やアート展を巡りました。最後に時間があったので今話題のスポットである体験型ストアのパイオニア「b8ta(ベータ)」へ足を運びました。

「ベータ」を展開するb8taは、2015年に創業したスタートアップ企業で、RaaS(リテール・アズ・ア・サービス:サービスとしての小売)を事業モデルとする企業の草分けと言われています。

店舗を区画で区切り、出店しているメーカーから月額固定の出店料金をもらい商品を販売するとともに、店舗運営に必要な店舗スタッフや、在庫管理、物流サポート、さらにはマーケティングデータなども提供するサブスクリプションモデルのサービスを展開しています。

出店するメーカーにとってはリアル店舗の出店に関する様々な負担が軽減されるほか、消費者と実際に触れ合う機会を得られたり、オフラインのリアルな顧客データを得ることができます。

「ベータ」は有楽町電気ビルと新宿マルイ本館にあり今回は帰りのルート上に近かった新宿マルイに行ってきました。ただしスタッフの方が言うには有楽町の方が面積が倍ほどでガジェット系が充実しており点数も多いとのこと。

新宿の店舗は約40坪ほどの展開面積で白いテーブルの上に様々なアイテムが並んでいました。1区画は40cm×60cmで1ヶ月の出店料は30万円、半年以上の契約が必要とのこと。場所は1階の正面出入口の一等地。置いてあるカテゴリーは、家電製品、調理器具、日用雑貨、ファッション雑貨、食品、コスメなどでバルミューダのスピーカーやドローン、全方向確認できるヘルメットなどのガジェットをはじめ、手帳、アクセサリーなど多岐に渡ります。

 

区画ごとにタブレットが配置され、動画での商品案内のほか、EC上で商品を注文できるものもあります。その場で在庫があり購入できるものは僅かでオンラインで買えるものが1/3ほど、あとは展示しているだけのまさに「β版」で購入することはできません。おそらくは今後販売されるとは思いますが、ここでの反応を見て商品化を決める判断材料を集めているのかもしれません。

「ベータ」は「売上を上げること」が目的ではなくメーカーが掲げる「思想」や「社会的ミッション」を伝えることが目的になっています。実際に接客してもらいましたが他の百貨店や商業施設のように「売ること」が目的ではないため安心して会話を楽しむことができました。たまたま隣にいた方は360度カメラをその場で購入しておられました。説明に納得し商品の良さが伝わればその場で販売に繋がることがわかりました。

 

b8taのオシャレなシールをいただきましたのでMacbookProに貼ってみようかな…。

 

まもなくテナントが入っている百貨店などの小売業はショップの売上の一定のパーセンテージを取るというビジネスモデルは崩壊します。リアル店舗で商品を置いて接客するビジネスは無くならないと思いますがその場で買わずにそのメーカーのECサイトで購入したりリアル店舗でライブコマースをしてリンクさせたECサイトから購入することも増えるでしょう。そうなると店舗売上の一部を収入とするビジネスは成り立たなくなることはすぐおわかりいただけるはず。今後は定借で家賃収入を取るビジネスモデルが主流になると思われます。

デパートの中でもマルイは先端を走っており今後も動向から目が離せません。もし、東京へ行く機会があれば「ベータ」へ立ち寄って見てください。

 

ほな!おおきに!