5G は2種類あるのを知っていますか?日本向けのiPhone12は残念ながら本当の5Gには非対応!







何かと世の中を騒がせている5G。「ゴジー」ではなく「ファイブジー」と読みます。この読み方でITのリテラシーがバレるのでご注意を。5Gは「5th Generation」の略で4Gの次の規格になります。

コロナの感染当初は5Gのエリアで感染拡大が起こっているので5Gが原因ではという噂がありましたがこれについては全くのデマということが今になればおわかりいただけるはず。5Gの電波が飛んでいる場所は都会なので人口の流入・流出が多いからコロナの感染者の出入りも多く数が多かっただけのこと。5Gの電波の影響との因果関係はありません。

ただし、高周波の人体への影響についてはまだ何もわかっていないのでひょっとすると何らかの影響があるかもしれません。これについてはしばらく様子を見る必要があります。

実はこの5Gには「Sub6」と「ミリ波」の2種類があります。「Sub6」は4Gで使われてきた周波数帯域に近く4Gの延長線上として既存の技術を応用できるためエリアをカバーしやすいメリットがありますが通信速度は速くなく4.5Gといったところ。今、日本で使うことのできる5Gはほぼこの「Sub6」であり4.5G的な電波になります。

先日WBSで4Gと5Gの通信速度の比較をしていました。左が4G、右が5Gなのですが5Gは4Gに比べて少し速い程度。この程度の差でしかないのであれば紛れもなく「Sub6」規格の5Gになります。

 

一方、超高速通信、低遅延が特徴の本当の5Gは「ミリ波」規格の5Gになりますがほぼ普及していません。「ミリ波」は直進性が高く障害物に弱い特性がありエリアをカバーするためにはたくさんの基地局が必要になり伴って莫大な設備投資が要不可欠。

 

現時点では「ミリ波」の基地局は東京のほんの一部のエリアだけでありほぼ恩恵に預かることはありません。「ミリ波」の5Gであれば映画のダウンロードも4Gで数十分かかるものが数十秒で済みますが本格的な普及は数年後とも言われています。

先日発売されたiPhone12はすべて5G対応と謳われていますが「Sub6」と「ミリ波」の両対応は米国向けのモデルのみ。残念ながら日本向けのモデルは「Sub6」しか対応していません。なのでもし「ミリ波」の電波の5Gが飛んでいたとしても超高速通信はできません。意外とこの事実を知らない方が多いのですが同じ5Gでも全く速度が違います。

もしiPhone12が5G対応になって超高速通信ができるからといって購入するのであれば止めたほうが賢明。先日ブログを書きましたが今回のiPhone12は映像制作に携わるような人以外は見送りでいいと思います。一般人が使うならiPhoneSEで十分。

iPhone12は買い?それとも見送り?結論は…


 
「ミリ波」の5Gが普及すれば低遅延になり自動車の完全自動運転の補助や遠隔操作による複雑な外科手術などが実現されると言われています。ただし、4Gに比べて膨大な数の基地局が必要であり安定して電波を受けられる環境が整うのは相当ハードルが高くカバーできるのは東京、大阪、名古屋、福岡の4大都市圏ぐらい、それも数年後しか普及しないような気がします。

新しい技術革新はもちろん必要であり楽しみではありますが正直5Gはどちらでもいいかな…というのが個人的感想。日本の4Gは海外と比べても爆速で安定しておりこれで十分な気がします。

本当の5Gである「ミリ波」をiPhoneで体験したい方は米国向けのモデルを購入して「ミリ波」が飛んでいるごく僅かなスポットで利用してみましょう。といってもコンテンツがまだほとんどないので体感できることは限られていますが。

ちなみに5G用のチップセットはクアルコムが製造しており今後注目の企業であることは間違いありません。今のうちに株を買っておいてもいいかもしれませんが自己責任でどうぞ。

ほな!おおきに!